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「マル秘の密子さん(第10話)」後味はあまり良くないが、主演の二人の空気感に癒されたドラマ

ずーっと、大企業一家の内部の遺産相続話かと思いきや、その外野にいた男が遺産というか、会社を奪うことを目論み、最高の恨みを持っていたという筋描きは、どんでんん返しとしては、ありだが、もう少し犯人である、石井正則を胡散臭い感じで描いてもよかった気はする。まあ、彼は、最初に松雪泰子と福原遥に味方として引き込まれた人間であり、それが怪しいと言えば怪しかったが、彼的には、「これで復讐ができる」とも考えていたのだろうから、わかりにくいですよね。

で、その石井正則、悪という化けの皮が剥がれると、一気に芝居を変えてくる。こういうことができるから、色んなところで使われるのですよね。やはり、芝居の振り幅って大事なんですよ。でも、福原遥に計画をダメにされるのは、格好悪い。というか、彼、ガソリン巻いたけど、火種は手に持ってなかったんですね。

まあ、とにかくも、全ての種明かしは終わり、やはり、松雪は、福原遥を好きなために、危うい橋は渡らせたくなくて、離れたということですね。そして、二人の心はつながったまま、それぞれの道を歩き出すという話、まあ、綺麗なラストか・・。

そして、福原にふられる、上杉柊平と清水尋也。恋愛感情はあったものの、二人とも、それをあまり積極的に出さずに逃げられたというのは、今時の男のよくあるタイプなのだろうか?このあたりはあまり面白くないし、最近の連ドラはコンプライアンスがあるのか知らないが、あまり、男が強引に女を押し倒して口説くみたいなことはやらないので、今ひとつ、面白みに欠けますよね。

役者的には、久々に小柳ルミ子が演技をするのを見られたのは嬉しかった。この人、歳とっても、姿勢はいいし、スタイルいいし、もっと表舞台で活躍するべきですよ。そして、赤がお似合いでした。

で、主役の福原遥。芸歴が長いので芝居は常に落ち着いている。そういう彼女には良い役だったと思います。そして、彼女の女優としての位置はこの辺りにあるみたいなことを感じました。あくまでも、冷静沈着で、ちょっと違う空気感を持った女性の役。それは、セリフの話し方もあるのですが、他の若い女優さんたちに比べ、落ち着いた感じには見えますよね。顔には派手さはないのですが、何か気になる空気感を持っているのはよくわかった。個人的には、小さい頃にマインちゃんをやっていた時より、幼く見えたりもするのも魅力なのかもしれない。ただ、彼女を必要とする仕事がどれほどあるか?という疑問はある。

今回は、松雪泰子との共演ということで、勉強になったことは多くあると思う、とにかくも、まだまだ伸び代はあると思えるので、注目ではあります。

あとは、桜井日奈子がなかなか面白かった。普通の可愛い系の女優さんなわけだが、結構、コメディセンスはあるので、その辺を活かせば伸び代はありますよね。

とにかく、日テレのドラマは、この間も事故があったりして、いろいろ先が見えない部分が多い。そして、このドラマも傑作と呼ぶには程遠いし、とにかくも、役者さんたちには迷惑をかけないようにお願いしますよ・・。

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