見出し画像

「ハコヅメ~たたかう!交番女子~(第3話)」誰でも特殊能力を持っている?

漫画として、テイストは少し違うが、この話の根底には「こち亀」があるような気はする。話の核は結構真面目であるが、交番の中の少しゆるい雰囲気を見ていてそれを想像した。オレオレ詐欺犯人を捕まえるとこなどのテイストは似ている気もする。まあ、両さんのキャラはないが、ムロが交番で居眠りしてる感じはそれだよねと思ったりした。そして、キャラが皆それなりにできているのは原作が漫画ならではの技ではある。

今回は武術訓練の様子から。最近は、このように男女は関係なくやるものなのだろうか?まあ、このドラマ、みんなが集合するシーンは色々と面白い…。そして、ここから交番で永野がムロの似顔絵を描いているシーンに移る。特徴のある絵が視聴者にインプットされる。まさか、この絵が今回の重要なアイコンだとは思わずに見ていた人がほとんどであろう。しかし、この絵のパンチ力がドラマの最後に効いてくる。なかなかうまい流れ。

そして次が万引き婆さんのお話。ここで、三浦翔平が人の心をつかんで、会話で事件を解決する達人だと知る。誰にでも特殊能力みたいなものがあるという話。そうですよね、昔から刑事ドラマって刑事さんの特殊能力をうまく描くことで成立していましたよね。こういうの大事だし、どんな職場でも組織の中で個々が特殊能力を持っていれば、それがまとまった時に、ちょっと素敵な仕事ができそうですよね。時代はそういう方に変わっていっている気もしますよね。上司にそれぞれが違うスタンスで従う時代?

そして、本日のメインイベントは、性犯罪を受けた女子高生の調書を任された永野が、その女子高生を引き込ませてしまった話。警察の調書を取るという作業が実に難しいものなのか?というのをうまく見せている。人が過去におこったことを正確に伝えるということの難しさや、立場によってスタンスによって、嘘と現実がよくわからなくなってくるところや、隠したいことを他人にいう難しさなどを色々考えさせる。

今回は、落ち込む永野に、その後で励ますように話す山田裕貴の姿がなかなか印象的だった。最近の彼は、演技を印象的に見せる技を身につけたようで、このシーンはなかなか心地よかった。

そして、西野七瀬が描いた似顔絵があることで犯人が混沌としてくる。絵は上手い人は、それなりの世界で描いてしまって現実と乖離することがあるという話。そこで、印象的な絵を描くということで永野に再度、絵を描かせることになる。なかなか無理がある話だが、漫画家さんだからこそ考える話のような気もした。いくらうまく絵を描いても似ていないものができたりすることがあるのだと思う。そして、永野が犯人の目撃者から特徴を引き出す能力がなかなか特異なこともうまく見せている。

このドラマ、一回で一事件解決の流れだと思ったが、3回目にして次回に続く話。そして、戸田が自分で調べている事件の話も挿入され、思ったよりは重層構造なのだということがわかってくる。それなりに徐々に面白くなってきているので良い感じだ。永野芽郁の成長の話としてもかなりしっかりできている。私が最後まで見る流れにはなった。

この記事が参加している募集

テレビドラマ感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?