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「Re:リベンジ-欲望の果てに-」赤楚衛二主演の血と権力と医療の希望を描く物語?

病院を舞台にした権力争いのオリジナルドラマと言っていいだろう。赤楚衛二の連ドラ主演は初めて。初回のドラマの重だるい雰囲気は、このドラマが成功すれば、赤楚の役者としての地位も上がっていくような感じにも見える。

初回は、赤楚の父親で舞台になる天堂記念病院の理事長(光石研)が倒れるところから。光石は婿養子でこの病院にやって来たことから、周囲にはよく思われてはいない。そう言っても、彼にはこの病院に心臓血管外科を作り、多くの子どもを救いたいという思いがあった。それを継続させるために赤楚を理事長にすべき方向に持っていきたかった。しかし、そんな最中に光石は、ドラマで見る限り誰かに殺される。この件をめぐっての白い巨塔のサスペンスが始まるという感じ。

その赤楚は、医学部を中退して今は週刊誌記者をやっているという設定。週刊誌記者という仕事が今でもドラマの中で有り難られるのは、週刊文春のおかげかもしれない。文春が売れなくなったら、流石にこの仕事もドラマから退場だろう。そういう意味で、新聞記者って最近出てこないでしょ。ドラマの舞台からいなくなった職業はオワコン認定と言ってもいいと思う。

その週刊誌の現場での後輩が見上愛。この間まで「春になったら」で、奈緒の友人役をやって目立っていたが、ここでも、出て来た第一印象が濃い感じが良い。ヒールのイメージの顔だが、小松菜奈が演じてるような役なら十分主役でいけるだろう。彼女の起用は、赤楚の恋人の芳根京子との対比を印象的にしたい部分もあるのか?とにかく、彼女のファッションともども期待したい。

その芳根京子は赤楚とマッチングアプリで知り合ったが、たまたま、天道記念病院で看護師で働いていたという役。よくある、初回での赤楚の芳根へのプロポーズ大作戦が、ドラマにより遮られ、違う事象に転換していく様は、芳根もまた、この権力構想にまき込まれていくことが見える。そして、彼女の妹が、心臓に病気を持つ白山乃愛。しかし、この年齢の子は一年で一気に大きくなるが、白山にとってはこれからが女性としてのメタモルフォーゼであり、本当に楽しみでしかない。

その心臓病というフラグの前に現れたのが錦戸亮。しかし、「不適切にもほどがある」を見てから、錦戸亮が古田新太にしか見えないし、この間まで古田が「となりのナースエイド」で外科医をやっていたので、さらに混乱を招く私の脳裏。とはいえ、錦戸はやはり昔と違い男の風貌。もう39歳ですものね。

で、その錦戸は光石が誘ってこの病院に来たようだが、実際何者かがよくわからない設定。光石に大きく反旗を翻してるのは、院長の余貴美子であり、彼女はバカ息子を理事長にしたいと、会長の笹野高史にも頼み込んでいる。余のヒール役はなかなか怖い感じがして良い。そして、笹野によく思われてないのがわかる感じも。とはいえ、笹野、この前の「ジャンヌの裁き」に続き、食事の姿が汚い権力者のジジイ役。最近でも、こういうジジイはいるのかと思うが、まあ、自民党のクソジジイたち見てれば、こんな印象ですよね。彼らのパーティーの食べ残しの汚さを妄想したりする私。

そして、初期のラスト、余が権力を持ったかに見えたところで、笹野が錦戸を連れてやってきて、新プロジェクトは錦戸に任せるという。ということは、余と錦戸は別の権力集団として位置する。そして、そんな事が起こっている時に、赤楚は眠らされ、傷つけられ、病院のベッドに・・。

初回は、人物紹介と、これから起こるタイトルにある「リベンジ」とは何かを明確に語っていた。オリジナル作品としては、なかなか面白そうな感じはする。3回目くらいまでに一気に勢いつける面白さを作っていただきたい。



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