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「ラジエーションハウスII~放射線科の診断レポート~(第6話)」医療ミスとは何か?医療の本質は何か?

鈴木伸之演じる辻村先生が、患者の骨粗しょう症を見逃していたという話。そして、医療ミスに特化した弁護士(片寄涼太)が病院に乗り込んでくる。そこで、画像の再検証はできないか?といつものように思う窪田だが、問題になった患者のデータは全て見られないようにされてしまう。ここがいつもの流れと違うところだ。

最近、鈴木伸之は、あちこちのドラマに顔を出しまくっている感じ。今期も、ここと、「恋です!」との掛け持ち。このドラマとの掛け持ちが多いのは、このドラマが先行して作られたからのようだが、そういう掛け持ちが日本の役者の底辺の浅さも見せてしまっているのは辛いところ。映画とともに総合的に出ている役者を見てみれば、そんへんどうにかならないのか?とは思うのだが、役者も食っていくにはそのくらいの掛け持ちしないといけないというのが日本の現状なのだろう。エンタメ商売を残すには仕方ないことか?色々考える。

そして、鈴木伸之、ここでは爽やかな医師役である。そして、窪田の恋敵という役割。「恋です!」ではヤンキーの役だったり、「ボクの殺意が恋をした」では殺し屋役をやっていたが、こういう正統派の二枚目があっているように感じる。ただ、こういう爽やか系の役が日本映画に必要かどうかはまた別の話で、なかなかそういう路線でこれから過ごすわけにもいかないだろう。でも、今回の落ち込んで復活するような役柄なかなか良かったと思います。まあ、この役は前作から続いての役なので、彼もキャラを上手く読み込んでいるのでしょうな。

そして、最後は、ラジエーションハウス全員で、彼を救うために動くという状況。バックアップのDVDが整理されていないのはよくあることで、こういうことがあるから、バックアップをどう残すかは重要なところなんですよね。でも、病院側と接渉して開示してもらった方が良かったのではないですかね?まあ、ドラマとしては、こっちの方が面白いし、愛を感じるということなのでしょう。

病院は病気を発見し治すところだ。そんな中で客観的な見方ができる弁護士の必要性はあると思う。だが、それが、本質的な医療現場の業務に対し「ほらまたミスやった」みたいな立ち位置になってはいけないということだろう。病院は決して正しいことをやっているわけではないというバイアスがかかった状況では、なかなか本当のことはわからないということなのかもしれない。今日も医療現場で、この話と似たようなことが起こっているということだろうし、今後もこういう話は減らないだろう。それは、検査機器がいかに優秀になろうとも、医師の最終判断がとても重要だということだ。

技師の技量の違いを最初の方で見せているところがあるのだが、ここ、今ひとつわかりにくかった。田中と軒下の技量の違いという点が結構大事な伏線だったのですね。

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