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「恋はDeepに」石原さとみの魅力だけで展開しそうな海洋ラブコメ?

石原さとみは、モニターに映し出されるだけで視聴者を吸い込む感じがいい。結婚しても、安定した色香と演技。シリアスな方が好みではあるが、こういうコメディタッチもしっかりこなすのは、もうベテランの感じがする。それに対応するのは綾野剛。映画では、少し一般人とはかけ離れたような生き方をする役が多い印象。こういう金持ちというのは珍しい感じ。まあ、男前だから、なんでもこなせる。その二人の共演は初めて?新鮮さはある。

話のバックグラウンドには環境問題がある。ひたすらペットボトルを拾う石原さとみはどうなのかとは思うが、大事なことではある。そして、大会社が海に海洋展望タワーを作ろうとするのを許せない。それなのに、そのメンバーにされる石原。絶対に、作らせないと思いながら、チームに入れられてしまう。それなりに心のねじれがドラマとしては興味をそそる。

こういう話、昔からよく作られている。私的に思い出したのは、古〜い話だが、「大巨獣ガッパ」だ。南の島の開発にこのドラマに似たようなリゾートを作ろうと商社が乗り出したところに、怪獣ガッパの登場。ガッパさえ持ち帰って商売にしようとするスポンサー。結果、親ガッパが子供を取り返しにくる話。これは半世紀前の映画である。その頃から、商人は環境など考えてはいない。そして、環境問題をビジネスにしようとする。

このドラマが、環境を壊さない展望タワーを作るという道筋に至るとは思えないが、問題要素をしっかり示しながら、WIN WINの結果を出すようなものにして欲しいとも思う。しかし、話の設定は古臭い。

まあ、ドラマの本質はそんなことよりも、石原と綾野の恋の行方なのだろう。その勢いは、ラストで人工呼吸されるところでわかる。視聴者の心はここでグッと掴まれて、次週に続くというところか?

他の共演陣では、この間「ブレイブ」を観て「芝居ができるんだ!」と思った渡邊圭祐、なんかツンとした感じがなくなった今田美桜などが彩りとしては面白い感じ。綾野と渡邊の兄である大谷亮平は、もう少し貫禄が欲しい。こういう役には少し早い感じがするのと、この人は悪役的な顔ができないのが欠点なのかもしれない。

とはいえ、魚の皆さんと一緒に楽しいドラマがそれなりにできそうには感じるのですけどね。やはり、日テレのドラマらしく、なんか薄っぺらな演出になってしまってますよね。最後の石原が綾野を助けるところだって、そんな浅いところで焦って溺れないだろうと思いませんか?そして、それを濡れずに助ける石原って何なの?こういう詰めの弱さってドラマの作り手のやる気がわかってしまいますよね。

まあ、石原さとみが可愛ければいいのですが、これから、どうなることやらとは思います。

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