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「となりのナースエイド(第10話)」外科医とナースエイドをやって、オームスのオペレーターもやるって、何だよ w

何とかワンクール10回が終了したが、本当に何が描きたくてこういうテイストのドラマにしたのか意味不明の作品だった。脚本のオークラは放送作家が主業なわけで、ある意味、バラエティ的な構造にして何かを求めたのだとは思うのだが、成功はしていなかったですよね。で、彼、日大理工学部土木工学科中退なのね。基礎をしっかり作るところからあまり得意でない感じはする。

主演の川栄李奈には、役者としての成長も見られたが、このテイストの中で存在感を出せることがさすがである。はっきり言ってAKB出身の女優の中では一番、使ってみたい女優の気がする。そう考えると、日本の女優の場合、朝ドラ経験というのは大きいのでしょうな。あまり関係ないが、彼女の着ていた、スカイブルーと辛子色のダッフルコートが印象的だった。

今回は、古田新太のシムネスが完全に全身に転移していくところを見せながら、高杉の無力感から始まる。そして、川栄も姉である成海璃子を殺したのが古田だとして、またもや病院に行けなくなっている。そんな中で、ナースエイドたちは彼女に恩返ししたいとキャンプを企画するという初動。

で、前回も親の同意なしに手術したと問題になった女の子と、その母親が、川栄たちがキャンプに来た場で一緒に事故に遭ってしまう。このシークエンスは思いっきり医療ドラマであり、最後の高杉真宙との同時手術のシーンは、なかなかクライマックス感があってよかった。川栄が確実に昔のトラウマを脱した感じが描けていたのもよかった。その前に高杉が「我々の職業は目の前の患者を救うことだ」という明確な医療ドラマ的なテーマを宣言するのもありであり、それによりこのシーンが際立った。手術の補助をするナースエイド3人の描き方のコミカルさも邪魔にならず、演出はそれなりに伝えたいことを伝えようとしていた。

だが、結果的にはナースエイドの医療行為に対して、すべて高杉が責任を取ることにして、川栄の前から消える感じはもっと格好良く描いてもよかったのでは?そして、高杉が小手伸也を認めるような発言をして、小手がやる気を出すような流れは必要?私的にはこのドラマの小手は邪魔なだけだった。

そして、川栄の姉はオームスに関して大きな期待をしていたこともわかり、彼女が結果的に古田新太に殺された事実は許せないが、その技術には罪はないという結論に達した流れには少し無理があるかな?

そして、川栄が外科医をやりながらナースエイドも続けて、オームスのオペレーションもやるっていう欲張りな感じは、ありえないし、ダメだろうとは思うのだが、このドラマのテイストって、この川栄の欲張り体質そのものだったということですよね。まあ、仕方ないか?というところ。というか、この病院の病院長は誰になったの?

個人的には、もう少しシリアスな医療ドラマとして見たかったのが本音ですね。

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