「クロサギ」新作として、もう少し新しさは欲しいきがしたが、十分面白かった
2006年に放映された「クロサギ」の16年ぶりの再登場。前シリーズは山下智久、堀北真希だったキャストを平野紫耀、黒島結菜に変更して、再度、シロサギを食うクロサギを描く。元締めというか、仕事を持ってくる役は、山崎努から三浦友和に。まあ、16年経つと世代交代的なキャスティングになるということだろう。
そして、出来は前作に比べても問題ない。16年前の山下に比べれば、平野は芝居はうまい気がした。そして、少ししゃがれた声がなかなか私は好きであったりする。ただ、隠の部分だけが強調されているのは気になる。多少、陽の部分を出していかないとドラマ全体が暗くなる。そして、黒島結菜。朝ドラでとんでもない芝居をさせられた後でどうなるやらと思ったが、とりあえず朝ドラ前の黒島に戻っていた。一安心。つまり、朝ドラが異世界だったのだろう。半年が無駄だった朝ドラ女優という珍しい経験をした珍しい女優だったのだろうか(まあ、半年、同じ役を演じ続けた経験はそれなりにあるのかもしれないが、やはり結果ですよね)。そして、その流れで一緒に井之脇海も、結構、重要と思われる刑事役で参加。こちらも、ちゃんとした芝居に戻っていて安心する。その朝ドラも今回のがしっかりしてるので、黒島の過去がグチグチ言われ続けることもないだろう。覆水盆に返らずではあるが・・・。
そんな、不安材料が払拭する中の初回であった。詐欺被害に遭ったのは、黒島の父親の船越英一郎。なかなか、最初から大胆な展開。そして、シロサギは、高橋光臣扮する、ビジネス投資スクールのオーナー。まあ、こういうのは、いつの世にもあり、そして全てが胡散臭い。その雰囲気をドラマはうまく演出していた。それなりにうまくいくように見せて、時に少し失敗することもいいながら、どんどん受講料などで荒稼ぎする戦法。そして、営業でそこに実際のビデオが出てくる。そのビデオを作っている輩が最後にはクロサギに協力する流れは面白い。この、ビデオが全てサクラを使っているのを目につけて、高橋のところにメンバーたちが押しかけ、そこに船越が止めを刺すという設定は、「クロサギ」というか「コンフィデンスマンJP」みたいになっていましたね。この役をやっているのが、前野朋哉だっていうことは、これからも彼ら出てくるのだろうか?この辺り、ドラマ的にはパクリっぽくなるから、あまりいただけない感じがするのですが・・・。
とはいえ、まあ、ドラマ最初のミッションとしては、10億越えの利益なわけで、お見事というところか?そして、メインの範士とは関係ないが、最初に出てきた松本若菜が騙される演技が面白かったです。もう、この女優さんはこの路線から逃げられなくなってしまったのね・・・。
そして、平野と黒島が本格的に対峙して行くのは次週からだろう。また、平野がお隣の大家さんという設定みたいだが、まあ、黒島結菜さんがしっかり女優として蘇ってくれることを祈ります!