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「ばらかもん(第5話)」帰郷→スランプ→脳裏に浮かぶのは島の人々の温かさ

「星」の書ができ、帰郷して田中泯に見てもらおうと落ち着かない杉野遥亮。しかし、田中へのおみやげが、バラモン凧のゆるキャラとは、杉野の頭の中がよくわからない。で、バラモン凧が出てきたことで、同じ五島を舞台にした「舞いあがれ!」とやっと繋がった。ロケ地は同じなのだろうが、なんか、同じ場所に見えなかった私である・・。描き方の違いで、地域の印象が変わるということなのだろう・・。

そして、田中に謙虚に謝る杉野。見ていて、まだ謝り方が甘い感じにも映るが、今の若者的な謝罪としてはこれで良いのだろう。しかし、その場で見栄を張ったわけではないだろうが、勢いで書いた「星」の書が練習だと言ってしまう杉野。まあ、そういう性格の男だから、まっすぐな書が書けないということはわかる。しかし、館長役の田中泯は、こういう風体の威厳を感じさせる老人役をこなせる役者が少なくなってきたせいもあり、敵役。彼にしたら、役者稼業は、アルバイト的なものなのだろうが・・。とはいえ、いつも自然と触れながら、型にはまらずに踊っている彼が杉野を鍛える感じは説得力がある。

そして、「星」の字は高く評価されるも、それを書展に出すわけにはいかなくなった杉野。そのままスランプに陥る。つくづく、メンタル的には弱いスタイルが彼なのだろう。そして、ここで長野里美演じる母親の登場。すごく漫画的なキャラである。そう、コミック原作だからこそ作られるキャラであり、そういうのがドラマでもうまいエッセンスになっている。最後には、「島に戻ることは許しません」という母親だが、どうなることやら。

で、「書」の方は、最後には中尾明慶が気を利かせて、島のみんなと電話で繋いでくれるはからい。それにより、杉野のインスピレーションが開くというのは、やはり、そのくらい島の彼らには、杉野に今までには感じられなかった有機性みたいなものを感じさせるものがあるのだろう。まあ、人間など、感性が閃く道筋を見つけたら、そこからのアイデアしか出てこなくなるみたいなことはあると思う。

そして、できた書は、前回の寺の名前書きと石垣作りをミックスした書。島の人の熱さみたいなものがそこに現れてるということなのだろう。そして、その書の中に彼らの名前があることで、これからどのようなことが起こるのかも楽しみではある。

まあ、型にはまらないオリジナリティと言っても、やはり宇宙が経験させ、降ろしてくれるものと考えるのが普通のところ。それは、クリエイターや芸術家が、皆知っていることでもある。そう、私も毎日、このnoteを綴っているが、あまり考えないで書いているものね。ただ、その降りてきてるものを綴っておくことが大切だとは思っている。

さあ、次回から第二章のようだ。島での新たな体験、心の変化が楽しみである。

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