「ブラックガールズトーク」話のデフォルメ化でもっと面白くなる世界

なかなか面白かった。女子会の中で語られてることはこんな感じというのはわかる。そして、世の中にいる変な人間の姿をなかなか上手く描いてるなとも思えた。45分枠の中で、ストーリー2つづつ入れ込む感じですかね。確かにこういう細かいネタは世の中にいっぱい転がってるし、それを笑い飛ばす感じな作品ということですよね。

原作はマキノマキのコミック。主演は、朝日奈央、関水渚、石井杏奈の３人。朝日奈央という人は知らなかったが、デビューがアイドリング!!!のメンバーで、年齢は29歳で、この3人の中では最もベテランだが、テレビドラマ主演は初めてのようだ。顔的には地味な感じはするが、それなりの演技はできるみたいなので、他の２人と渡り合えることはよくわかった。この3人が部屋の中でだべりながら、ネタを動かす感じね、深夜帯のドラマとしてはアリですね。

そして、今回の最初のエピソードは、朝日奈央の会社に「最強の派遣社員」がやってきた話。演ずるは小林涼子。まずは、計算ができない話から始まるが、EXCELを使っているのに計算ミスはないだろう。ただのデータ入力ミスか、計算表がちゃんと作られていない？まあ、使えないということでしょう。その後の細々な使えなさが見えてきて、時間がなくても、年下の男子社員に偉そうに仕事の難しさを語ったりしている。そして、絶対に自分のしでかしたことを謝らないタイプで、自分の不備を他人のせいにする。

まあ、こう言ってはなんだが、大手の会社を次々にたらい回しになるタイプの派遣社員は確かにいて、派遣する方も似たような会社にアポを取って入れ込むから、まあ、結構それで成立してたりするのですよ。そして、大企業の方がギャラがいいから、会社のピンハネ率も大きいということ。そう、派遣会社は派遣社員のスキルなど知ったことじゃにということです。

しかし、最後には「VIVANT」並みのデータ誤送信とは面白かった。そして、それ以来、朝日が「最強」と聞くとゾワっとする感じはわからないではない。まあ、派遣社員の中にはこういう社会性と仕事が身につかないまま、大企業で富裕してる人材がいるということ。このネタだけで「最狂の派遣」というドラマができますよね。

そして、もう一つのエピソードは、石井杏奈が恋人に二股された話。たまたま、関水が持ってるスマホに彼氏が写っていて、その横に女が、そちらが関水の友人の樋口日奈。そして男は、資産家みたいだが、見た目でチャラい猪塚健太。女二人があって、スケジュールを振り返ると、彼が二人の間を浮遊してる状況が見えてきた。そして、樋口は彼の両親にも紹介されたとか。完全な流れ的には石井の負けだが、流石に樋口も怒っていたようで、石井と3人で会う設定。その場で猪塚は徹底的に責められた挙句に、SEXが下手なことを言われ潰される。女二人でそのことで意見が合うというのは面白くもあり、エロくもありでナイスでした。

という感じで、二つの話とも、その辺に転がってる話なのだが、見せ方の面白さは上手く行っていた。こういう話、バカリズムが好きそうな気がするが、彼が書いたらもっとブラックになるでしょうな。