「#家族募集します(第2話)」何の根拠もないのに信じられるのが家族?
このドラマ、現在のさまざまに壊れている「家族」というものに対する再認識がテーマなのだろう。だから、あえて古臭いホームドラマ的な舞台が用意され、そこに現在も残っている良識みたいなものを振りまいて、心のありかを探っていくような優しさを感じたりする。2回目も見終わった後はとても心地よかった。
2回目の話は、初回の最後にやってきた岸井ゆきのと息子にフォーカス。来るなり、食事の席でかなりマイウェイな岸井にどうすれば良いのかわからない仲野太賀が、重岡大毅と木村文乃を呼び寄せて、結局、またお泊まり状態。子供たちは嬉しそうに馴染んでいるのが微笑ましい。
ドラマとして、徐々にキャラクターを家族として近づけていく様はなかなか綺麗である。そして、保育園での先生とのトリプルファイブのやりとりを見て、感じたのだが、仲野、重岡、木村、岸井、そして石橋蓮という大人たちがトリプルファイブという設定なのではないか?そう、世の中の親たちは全てがスーパーヒーローでなくてはいけないのである。
で、今回の話の主役は岸井ゆきの。なかなか正体が最後までよくわからないのは、連続ドラマだからいいのだろう。わかっていることは、ドラマで語られているように、「タバスコ」が好きなことくらいである。そして、ミュージシャンの夢を捨てられないママというところか?しかし、若草色のギターはなかなか印象的。それを持つ岸井も、いつもながらに存在感ありますよね。現在の岸井ゆきのは、岸井ゆきのを演じているみたいに、どこに出てきても脇役としても重宝されているが、まだまだこれからだろう。ここでも、役者として大きくなることを期待するのみ。
どこにいるかわからない岸井を探し回る重岡。夜の下町スポットをさまざまに歩き、最後、見つけて歌い終わった岸井に対するリアクションがなかなか良かった。まあ、初回もそうだったが、重岡の泣き演技がこのドラマのテーマを最後に明確にしていくような感じ。
そして、店に帰っての木村のさりげないハグ。彼女が家の母性みたいなものを背をっている感じもまたよし。怒りを数を数えて抑えろと仲野にいうところも、同じように感じた。こういう人物の役目みたいなのがわかりやすいと、テレビドラマは見る方にとっても心地よい。
そして、重岡の言う結論「なんの根拠もないのに信じられるのが家族なのかな?」この言葉、なかなか奥が深い。
来週も楽しみなのだが、仲野太賀が新型コロナ感染のニュースが入ってきていたが、ドラマの進捗は大丈夫なのだろうか?とにかく、仲野に代役だけは止めていただきたい。この役を彼以外に演じられる人はなかなかいないだろうから…。
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