見出し画像

「アノニマス(第7話)」警察の体質の腐敗の話になってしまうのはどうなのか?

あと、2回ということで、香取が相棒を失った事件にフォーカスが一気に傾く。そして、その時の情報を流したアノニマスの正体が勝村政信だということが浮上。シム・ウンギョンが追った事件に警察の証拠捏造があったことがわかる。警察内部の組織の保護のために、実際の事件の真相が蔑ろにされるという、刑事ドラマではよくあるパターン。ただ、その真相のタレコミがネットでもたらせるという状況だけが、「太陽にほえろ」の時代とは違うと言うことだろう。今、マカロニがこの事件を追ったらどうなるの?とか考えてみたが、ショーケンにスマフォは似合わないですね。とはいえ、香取慎吾にスマフォが似合うかといえば、そういうこともない。スマフォはファッションアイテムではないということなのだろう。

そう、私的には、「裏K察」に投稿した「アノニマス」と言う存在が、もっと大きな組織的なバックがあるのかと思ったら、警察の内乱みたいなものであり、そこから離れていた、シム・ウンギョンが最後のキーマンとして上がってくると、それほど捻りのない状況。そういえば、途中の回で手紙を持ってきた田中要次はなんだったのだろうか?残っている謎はそのくらいですね…。

このドラマ、ネットによる匿名犯罪みたいなものを扱うことが面白かったわけで、その結末が、警察の腐敗話というのはやはり面白みにかける。世間のネット中毒的なものに対してもっとフォーカスをあてて、これからネットと共に生きざるおえない私たちに何かしらの提言が欲しかった気がするからだ。

そして、香取が追い続ける事件で「アノニマス」を演じていたのが勝村政信と言う下りは、やはり役者不足の感がある。その上役が高橋克実というのも同じく弱い。まあ、それがテレビ東京のドラマテイストなのかもしれないが、こういう配役はすごく勿体無い。勝村さんや高橋さんが下手とかではなく、役者のテイストとしてこの役が合わないと言うことが言いたい。

そういう話を追ううちに、今回は関水渚の出番がすごく少ない。彼女と香取のやりとりが一つの見せ場であったのだから、彼女にシム・ウンギョンの正体をみやぶらさせるとか、面白い筋描きはできた気はするのだが…。チームとしての活躍も、昔のネットの写真から真犯人を特定できたくらいで、「指殺人対策室」というものが最後にあまり前に打ち出されてこないのも不満である。

テレビドラマというものは、ワンクールの中でいかにラストまで盛り上げていくかというのが一つの命題だと思う。そのへんのバランス感がすこぶる悪い感じがするのだ。テーマ的には面白いのだが、安易な脚本の大雑把さが全てを大味にしてしまっている感じである。

久々の香取慎吾主演ドラマであったが、彼にとっては辛い作品な感じもする。そう入っても、来週が最終回、それなりのものを見せていただきたいと思う私である。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?