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「女神(テミス)の教室〜リーガル青春白書(第2話)」冷凍みかんに感動する心と法律に向き合う心と・・・。

見終わった後に、銭湯に行きたくなる感じと冷凍みかんを食べたくなる感じは残るが、それが法律に興味を起こすかはなかなか微妙なところ。女神役の北川景子が、一般的な法律の教師でないことはここまで見ていてよくわかるが、それに対して、ここにいる生徒たちも、私たち視聴者も戸惑うばかりな感じはする。そこに対する反応としては、本当のところは南沙良が示す不快な感じというか疑問が多いのではないか・・?そこが、このドラマの肝であることはわかってきた。

北川景子のとても明るい空気感はとてもよく、生徒たちの不満がわかっていても挫けずに自分の思うままに授業をし、そして生徒のことを考える様は好感が持てる。だが、先に書いたように、その本当の思惑みたいなものがうっすらしか見えてこないのがもどかしいとも言える。

とはいえ、先週の前田旺志郎に続いて、河村花、前田拳太郎という成績の芳しくない生徒から、北川のやることに興味を示していく。というか、会話が成立するようになっていく。そして、高橋文哉は、北川を連れてきたのが学院長ということで対立しないようにする。多分、その中で引き込まれていくのだろう。南沙良を最後に残すのは、それがドラマになるということだろう。なんとなく、ドラマの全体の流れみたいなものは見えてきた。

今回の授業の案件は、「銭湯での刺青拒否問題」。考えれば、銭湯や温泉で刺青拒否をし出したのはいつ頃からか?私は子供の頃、銭湯に通っていたが、多くの刺青の人を見て、そういうものがあるんだということを覚えた。もちろん、そっち方面の方もいただろうが、そこで問題が起こることはなかった。それは、銭湯がまさしく大衆浴場であり、特別な場所ではなかったからだ。家に風呂が普及し、銭湯が特別な場所になっていくうちに、この問題が出てきた気がする。そして、おしゃれとしてのタトゥーというものも出てきて、時代が勝手にその印象を変えていった気もする。

そんな中で、タトゥーを入れた人が拒否された上に怪我させられて1000万円の賠償を求めたという事案をどう考えるか?という今回の問題だ。生徒たちの考えは賠償金が高すぎるから、それを40万円に落として示談にするような展開。しかし、北川がそれに求めるのは、何故1000万円もの賠償を求めたのか?ということをどう深読みするかというところ。そう、事件の向こうには自分でない個人がいる。その気持ちになって考えることで法律だけでは見えないことが見えてくるという流れ。それは、前回と同じような流れでもある。

そして、それとパラレルに進路希望票を書かせて、生徒自身を知ろうとする北川がいる。そして、好きなものに「冷凍みかん」としか書いてない紙を河村花からもらった北川は、その日から自分で「冷凍みかん」を持ち歩き食べて考える。彼女の司法の仕事のスタンスがこういうことなのだろう。それは、もう一人の教師、山田裕貴には理解できないし、興味も湧かないと言ったところ。彼のこの興味のなさが変わってくるところで大きくドラマが動くのだろうとは思う。

とにかくも、まだあまり視聴者に名前も顔も知られていない、河村花や前田拳太郎がなかなか印象的に演技してるのは、月9らしい。ここから大きく巣立っていく二人のような気はする。その分、高橋文哉の演技は面白みに欠ける感じになってきた。若手の役者は、こういう横並びの中で目立った方が前に進んでいくのでしょうね。そういう見方をするとまた面白かったりもする。

ともかくも、北川の穏やかだが考えてることは熱血の教師が、彼らの司法への考えや、生きる力をどう与えていくか?というドラマの流れは見えてきた。ここからが本番というところですね。

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