「夫婦の秘密」幸せなものを見ると壊したくなるという震えみたいな物が浮かんでくる初回

BS-TBSでのオリジナル連続ドラマ。BSだとそれなりの冒険はできる気がするが、そういうスタンスがあるのかないのか？初回では見えにくい部分はあった。

主演は、昨年は脇役として「ブラッシュアップライフ」に始まり「いちばんすきな花」に終わった臼田あさ美。ある意味、期待されるドラマの中で脇役で使われるのは女優として充実してる感じはするだろう。その彼女がここで主役をどう演じるのか？舞台は花屋。この花屋は臼田が作ったもので、そこに豊田裕大が現れて、恋して、夫婦になったという流れらしいが、タイトル通り、二人には「秘密」があるらしい・初回で出てくる穴掘り作業は誰かを殺したということか？そして、その秘密を周囲の誰かが知っていて、彼らが脅かされたりしながらドラマが色々できるみたいな感じ。初回を見る限り、そんなものが始まるサスペンス感が出ている。

そして、ラスト、花屋に郵便局を通さない手紙が入っていて「あなたの夫の秘密を知っています」とある。投函したのは、たまたまそこに現れた、何回か花を買いに来た娘（大月美里果）？今回見ていて、色々怪しいのは大月の母親の宮本真希であることは確かだが、秘密を掴んでるのに、自ら一回で20万円もの花を買うというのはおかしい。さまざまなルートから怪しい人物が出てくる感じですよね、多分。

臼田の友人の剛力彩芽もお菓子の生地をこねるシーンが不穏に映されている。ある意味、ヒールは似合っている彼女だが、相変わらずどうしていきたいのか分かりにくい女優さんである。で、その剛力の店にもイケメンの山下幸輝がいて、このドラマ、怪しい女と美しい男たちで視聴者に見続けさせる魂胆であることはよくわかる。

そして、絶対にネットに写真など載せない臼田と豊田の歩いている写真がSNSに出てくる。この犯人は、一緒の店で働き、カメラのシャッターを押し続ける桃月なしこだとは思うが、彼女の写真が思わぬところで思わぬ流れを作るという感じの仕込みか。昨今のドラマでネットを使わないで済ませるのも違和感になりますしね・・。

あとは、夫婦の家に泊まってる感じの古川毅も怪しそうではある。とは言っても、何が隠されているのかということもまだわからない中、ここからどういう料理が食べられるか的な興味深さは初回でうまく出せていたような気はする。どう展開するにせよ、いろんな欲望が出演者の裏に色々隠れているような空気感はこういうドラマでは大切なわけで、ここから３回目までに視聴者の射倖心みたいなものをどれだけくすぐるかで、ドラマとしての化け方も変わるのだろう。それなりに楽しみなところである。