「風間公親〜教場0〜(第9話)」修理工場とは言い得て妙だが、闇のある修理工場ですよね
次週で最終回なのかと思ったが、そうではなさそうだ。最後の回で森山未來を捕まえて、北村匠海が目を覚ますという流れだろうか?とはいえ、今回、早見あかりが言った、風間公親の深い闇は開示されるのか?ここまでみてきて、一番気になるのは、風間が何故にこんな性格になってしまったか?ということだ。染谷翔太が、風間道場のことを修理工場と、なかなか良い表現をしていたが、風間自身に修理が必要なのは確かだ。こんな辛気臭い刑事に日本の治安が守られるのは気持ち悪いからだ。
今回も、千枚通し事件に関してのシークエンスから。坂口憲二と木村拓哉が対峙するシーン、そして新垣結衣が挨拶するシーンと、内容的にはイマイチ、「何やってんだ?」という感じだが、画にはなっている。木村拓哉というものがそう映るなら良いということか?
そして、このドラマ最後の修理品は染谷翔太。家に刑事小説やビデオが並んでることで、そういうものを目指して刑事になったのだろうことはわかる。ビデオの中に「踊る大捜査線」を入れて欲しかったかな。そして、今までの中の刑事の中では、一番、テレビによく出てくるタイプの新人刑事というところ。あだ名をつけたくなる感じがいい。「舌打ち」とか「ニコチン」だとかで風間公親が呼ぶのを妄想しながら見ていた。
しかし、今回も風間が最初に歩道橋で「懐かしい匂いがする」などという意味のわからないことを言う。その時点で彼がどこまでわかっていたのか?ものが落ちて、それが列車に乗っていたことをここでわかるのはおかしいが、そういうことがないか?確認しろとは言ったのかもしれない。可能性としてはある。だが、それを染谷にヒントとして言ったのなら、ヒントになっていない気がする。そう、風間公親の欠点は、しっかり通じる日本語が使えないことだ。その辺り、染谷が「教えてくれよ」と言うのは視聴者の言葉でもある。そしてその答えは、最後に染谷が刑事小説を読みながら気づくという設定だが、これもその小説の中身を見せていないから面白みにかける。だいたい、そのシーンから一気に犯人の早見あかりの逮捕のシーンになるわけで、いつもながらにサスペンスの面白さなどどうでもいい脚本。とはいえ、修理工場の方もあまりちゃんと描けていませんよね・・。
今回は、犯人役の早見あかりの演技がなかなか良かった。法律を学んで、そんな簡単に捕まらないよという犯人。不敵な感じの演技ができる人でもある。タバコを加えるのも似合う。しかし、オチとして、体内にあったカプセルカメラが現場を写していたとは、なんか唐突な感じはした。監視カメラがなくても体内のカメラがあるとか、この監視社会にはうんざりする感じでもある。
そして、染谷翔太、今までの刑事の中では最も見ていて親近感が湧いた。感情をうまくコントロールできないのと、プライベートの不満もしっかり描かれていたからだろう。妻役の大西礼芳さん、脇の演技は何をやらしても印象深く演じますね。最後、どこに消えたのでしょうか?そして、余貴美子が痴呆老人を演じる時代。なんか、寂しいですな。
今回も風間修理工場を「すごい!」とは少しも思わなかったが、本当に彼をどう描きたいのかも今ひとつわからない。そして、この話、映画化も進んでいるらしいが、映画にするなら、私が見たいのは、何故にこの男がこういう性格になってしまったか?その若き日の闇なら見てみたい気がする。
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