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「君の花になる(第10話)」エンタメを盛り上げるサクセスストーリーをもっと作って欲しいですよね。

最終回はなかなか感動的にまとまっていた。ここを着地点に物語を作ったことはわかる。そして、8LOOMのステージングも、なかなか格好良いわけで、そう考えるとドラマ全体の構成がもう少し練られていたら、結構な傑作にはなりえた作品なのではないか?と思ったりもする。

最近の若い男たちの将来的な希望みたいなものは、私のような古い男には全くわからないと言うのが本当のところだが、今一つ、そこに男女関係の勢いみたいなものを感じにくい部分がある。それは、ドラマの恋愛模様にも言えて、それ自体もドラマになりにくいと言う点がある気がする。だからこそ、マイノリティの話をつけて、その本質みたいなものを探ることが多かったりもするのだろう。

そう言う意味では、このドラマも、スターと言うマイノリティがどのように普通の青春を過ごすのか的なものを描こうとしたのかもしれない。それが、最終回の解散ではなく、3年後の復活という形になったのだろう。しかし、これはなかなかファンタジーだ。実際の世界では、喧嘩して解散。そして数年以上経って、その本質に気づいて再度動き出すみたいなことも多いのだろうから。

ラストは、メンバー個々の芝居がゆっくり見れて、その個性的なものもわかりやすくできていた。このような感じで、各回にメンバーそれぞれを主役にする回を作ることで構成していったら、また違ったドラマになった気がするので勿体無い気がする。

そして、恋愛話を描くための仕込みがあまりされていなかったのも面白みに欠けた。高橋文哉が結果的に本田翼だけが好きみたいな形も物足りない。先に同世代の恋人がいた上で、本田に靡くみたいな方がドラマとしてはわかりやすいが、そういうのは古いのか?あと、2、3人周辺に若い女の子を配置しても良かったですね。

本田自体も、結局は寮母さんで少しおばさん的な要素を多く描きすぎた感じもする。もう少し色気のある寮母さんで、メンバー皆が気になる的な設定でも良かったのでは?そう、私の考えるのは昭和的な構成なのかもしれないが、どうも、今時の男女の描き方は優等生すぎるのだ。それが、時代の変化というならそうなのだろうが・・・。

ラストのコンサートシーン。マスクもなく、皆が声を出せる、今はまだ遠い環境での撮影だったようだが、この撮影が許されるなら、来年は昔のように全解禁して欲しいものだ。大体、風邪を引いたことが、興行側の責任になる自体は不可解だと思いませんか?

そして、フリースクールに馴染めなかった男の子を彼らのコンサートに連れていって立ち直らせるというのは、かなりご都合主義ではあるが、そういうことはエンタメの必要とされる本質であるわけで、こういうところで描くのは必要ではありますね。

来年は、本田翼に後30%くらいの色香が出てくることを期待します!


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