「#リモラブ〜普通の恋は邪道〜(第3話)」マスク越しのキスは新しい!ニューノーマルな恋愛感?
どんなもんかいなと思いながら見続け第3話。かなり面白くなってきた。というか、ラストに毎回、一転するのはテレビドラマとしてすごく面白い。今回も「檸檬」を名乗っていた偽物檸檬の間宮祥太朗の嘘が、見事にバレて、「あなた誰?」というセリフ!脚本の妙みというか、脚本家、これ最後まで続ける気でしょう!水橋さん、さすが!
とにかく、中途半端な今年を描くドラマが出てくる中、一貫してソーシャルディスタンスを守っていることだけでも交換がモテるこの作品。なかなか、SNSとかの若者事情的なものがいいなと思って、脚本の水橋さんってお幾つ?と思って調べると、結構同世代だった。つまり、彼女の取材で考える今の若い人の感覚というものが入っているのだろう。
とにかくも、今年の巣篭もり事情、濃厚接触危険注意報で、若い人たちの恋愛事情はかなりの変化があったのだろうと思う。そこに足してSNSの繋がりの分からなさ加減が、日常を破壊するというか、いろいろと推理小説にさせていることも確かだ。それでいて、犯罪が起こればどこでもカメラで撮られているような日常。どこに焦点を当てて行っても、昔とは違う都会恋愛である。
三話でのヒットシーンは、上の写真のマスク越しのキスシーンだ。多分、日本のテレビドラマでは初だろう。昨年見ても笑えないし、意味もわからないが、今年は、実際にこんなことが行われている節もある。こういうシーンの描き方が秀逸である。そして、それを見ていた間宮が、自分も同じようなことをしようとするのも、現在が異次元であることを示すのだ。
だいたい、SNSの中の人に成り切ろうとすることなど無理である。SNSはそれくらい、予想だにしないことを会話している場合もあるし、裏の顔が多すぎて、知っている人を代理してもバレると思う。だから、匿名で何をやってもいいということはないくらい、個性が出てしまうということだ。私も、結構、SNSの中の本性で相手を判断していることが多くなった。
そして、今回のもう一つの爆弾が、本当の「檸檬」の恋人の川栄李奈のスマフォに「セフレさん」という人から電話がかかってきて、彼女が面前で否定しないという状況。これで普通の人である檸檬さんこと松下洸平は、SNSで「草もち」さんに連絡してしまう。川栄の言い訳は、SEXは昔から知っている人とした方が安全だというもの。確かに不特性多数のSEXはしにくい時代にある。
そんないろいろな今風な要素を入れ込んで、ドラマは現代、いや2020年の恋愛事情をうまくまとめている。そう、いまだかつてないほどに、心理的な恋愛感覚がリアルに結びつかない時代になっている。確かに勢いで恋はするものだが、マスク越しには、相手の顔もまともに読めないので、一目惚れが少なくなっているのは確かだろう。そう考えれば、SNSでの一目惚れはアリのような気もする。そして、ここでの主役の波瑠は、普通の恋愛ができない体質の人である。ならば、この異次元はチャンスとも見えてくるのがすごい!
ニュースでも、妊娠の数は減っているというニュースがあった。昔なら巣篭もりでやることがないから、妊娠が増えてもいいはずだが、そうはなっていない。心と身体と欲望の関係が本質的に壊れている2020年なのだとおもう。多分、脚本家はその辺りを書きたいのかもしれない。とにかく、先が見たいドラマにはなってきた。
やっぱり、2020年を描きたいなら、マスクだらけの日常をきっちり書かないと、観ている方には寄り添えないのだろうと思うのですよ
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