「女神(テミス)の教室〜リーガル青春白書(第3話)」黙秘権の裏にある、法律が人間の感情に入り込めないということ
ある意味、このドラマ、一般人が法律に興味が持てる感じがなかなか面白いところだろう。そして、こういうドラマを見てまた司法職につきたいという若者が増えるならそれも良きことかと思う。ある意味、ドラマの言いたいことは、人に寄り添う司法職を作るということはどういうことか?というような論点にあるようだ。だから、北川景子のスタンスはあえて司法試験に受かることとは少し離れているが、この授業を聞くことによって司法試験の勉強に対し、違う意味で「がんばろう」と思えるようなところがあるわけだ。その向こうには「生きた教育とは何か?」みたいな論点も見える。
今回の実習のお題は「黙秘権」。多分、小学校の授業から、裁判では被告に黙秘権が与えられているという事実は教えられていることだと思う。私自身そうだった記憶がある。だが、なぜそれが存在するかということはあまり気にせずに生きてきた。もちろん、裁判自体に縁がなかったということもあるが・・・。
今回の結論として、最後に山田裕貴が、憲法19条との関連で黙秘権は必要だという話に帰着させるが、そう考えると、やはり憲法というものは、人間の扱いをどうするかというところにまで言及しているものなのだといいうことがわかる。そういう意味では、憲法改正などということを簡単にいうべきではないのだ。特に誰が作ったかとかそういうことではなく、何故その上で成り立った国家が70年以上平和を保ち高度成長ができたのか?というところに論点がいくべきであろう。そして、問題点を国民が理解した上で、新しい憲法を作るという考えにいかなくてはいけないと思う。そう考えると、なんでも国会で議論もせずに閣議決定する今の政治は司法で取り締まらなくてはいけないことなのではないかとも思ったりする。
話が逸れたが、今回はこの結論を出すために、南沙良が大きく関わってきた。今回の彼女の役はクールビューティーなのかと思ったら、結構、感情的な彼女が出てきた。彼女が検察官になりたいという裏には、何か事情があるようだが、その辺りは後のドラマということか?しかし彼女、女優としてなかなか迫力ある演技をするようになってきましたね。ある意味、とても優しい感じの北川景子と対極に見える感じがまた良いです。彼女の演技を見るだけで、このドラマ面白く感じたりします。
ということで、北川を否定しながらも、何か落ち着かない感じの山田が、自分のゼミの選抜試験を一気に前倒ししてきて、それが次週のドラマになるようだ。ドラマの着地点としては山田の考えがどう変化するかというところにもあるのだろう。ドラマ的には、面白くなってきた感じです。
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