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「消せない「私」~復讐の連鎖~(第5話)」女が男の上に立ち、ダメな男は餌食になるだけの時代か・・。

志田彩良は本郷奏多を味方に持ったことで、多くの情報を得ることができるようになるという流れは、今の世の中をうまく描いている感じだ。ホストクラブなどの遊興場を経営している本郷にとって、ホストを使って大企業の情報をあぶり出すことはそんなに難しいことではないのだろう。皆がスマホを持ってどこでも動画が撮れる時代。社内セキュリティーは常に万全ではないのだ。

以前、私はスマホがまだなく、携帯が多くの人に行き渡った時代に、大手自動車メーカーの工場に出入りしていたことがある。その時、工場の人間は携帯を職場に持ち込めないルールになっていた。今、それをやると、緊急の連絡が取れないとか問題が起きるリスクの方が大きいような気もするがどうなのか?

そして、そんなセキュリティーを高々と謳う会社に限って不祥事が起きる現在だ。昨今の自動車メーカーの不祥事も、個人の気の緩みというよりも会社のセキュリティやコンプライアンスなどというものがうまく機能していないためだと思う。社員個々は皆、それなりの情熱を持って入ってくるが、会社組織に、そんな情熱はいらないし、会社に融通がきく社員しか育てようとしない。本質的に会社への愛情は無くなっていく。そういう意味では、ここにあるような盗撮みたいなことで企業はどんどん崩壊に向かうのかもしれない。

大体、この話、復讐がいかに簡単にできてしまうかということを見せているようにも感じる。まあ、復讐相手が、馬鹿な男や馬鹿な女だからだが、実際に技術をよく知っていて、人間関係を築くのも上手い人間たちを集めれば、大企業を吹っ飛ばすような、どえらいことができてしまう時代なのだ。

ある意味、ここでの主人公、志田彩良は、復讐を難しいこととは思っていないし、地位が高い人間なら、それこそチョロいとも思っているのだろう。そういう気持ち悪さをうまく描いた復讐劇になっていると思う。

しかし、二人目の標的の芳村宗治郎、本当にクソ男だな。妻に文句を言われているが、仕事ができないのもあるのだろうが、弁護士の妻が何故に彼と結婚したかが疑問ではある。クソはクソと結ばれるとは思うのだが・・。

で、今回、芳村はうまく薬を仕込んだつもりだったのだろうが、仕込まれたのは芳村の方だったみたいだ。ある意味、軽い女だと見せつけて油断させ、罠に簡単に掛かるように手なづける。美人局でなくても、女が一人で男を突き落とすことができる世の中だ。今、騒がれてる芸人の一件も、それと似たような臭いがする。男たちは、まずは緊張感を持つことが必要だと思う。

で、志田の友人だった片山友希が刑事になっていたという流れ。彼女が志田を逮捕しようとするのか?でも、この片山友希という女優さん、地味な顔の割に表情が色々作れるのと、印象を残すのはすごいですよね。主演という柄ではない気がするが、今年は一気に飛躍して、良いバイプレイヤーになっていきそう。楽しみです。

次回予告は、芳村が手錠をはめられていたが、どういう手でそうなるのかな?

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