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「彼女はキレイだった(第5話)」ラストの変身シーンのインパクトがドラマを増幅する

髪型とメイクを変えることで女は人生が変わるということを画で見せてしまう。ある意味、こういうの日本のドラマや映画が苦手な部分なのだが、ここでは、変身後のキラキラ感の見せ方がなかなか秀逸。まあ、小芝風花の演技力によるところも大きいのだが、このシーンがあって、彼女がこの役に適役だったと主張する感じがとても良かった。

今回は、前回の流れで中島の思いのフォーカスが確実に小芝に向かっていた。それであるが故に、佐久間と会うシーンはない。逆に佐久間が心を押さえられずに悩むところに、全てを知っている赤楚が自分の身分を明かす。これで、思いの程度のチグハグはあるにしろ、四画関係が明確になる。ここまでの持っていき方は、なかなかうまい。というか、こういうのがうまいのが韓国の脚本力なのかもしれない。

そして、次号のタイアップのゲストに対しミスを犯して、自ら会社から身を引く羽目になる小芝。前回までなら、中島はここで自ら小芝を叱って追い出しただろうが、ここではそれはしない。そして、赤楚のアシストもあり、中島自らが迎えにいくという流れ。もう、前回までとは全く波動が変わっているのですよね。その幸せの流れの末に、小芝自らイメチェンするという流れはとても綺麗だったし、少し、停滞気味のドラマの流れを一気に変えて、次週につなげるベストシーンだと感じた。

とはいえ、小芝が問題を起こす引き金になる、ゲストのワガママと、雑誌側を見下す態度は、紋切り型の中にあり、面白みを感じなかった。だいたい、小芝が場を離れざるおえない状況で何かあるの、わかっちゃうわけで、結構、無理な顛末なんですよね。

そして、小芝を戻すことになる雑誌の企画も今ひとつパンチがない。前回の手紙を書くという企画もそうだが、「御伽噺を脇役から考える」という企画も、雑誌のメインになる企画ではないだろう。まあ、恋愛ドラマの刺身のツマ的なノリで描かれているのだとは思うが、こういう部分で、本当に雑誌の企画として読んでみたいと思わせることは重要なことだ。それで、本当の雑誌とタイアップもできたりしますしね。まあ、そういう脇の道具がしっかりしていればね…。というところ。

そして、次週からは、女優顔の小芝がどう男たちを翻弄していくか?というところか?私的には、もう一段階の変身を期待したりもするのだが、どうでしょうか?このドラマで小芝風花が注目されれば、次回主演もあるだろうと思う。小芝さん、女優としてのメタモルフォーゼも、もう一段階できるといいですね。

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