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「街並み照らすヤツら(第2話)」緩い脚本が、かえってスムーズに入ってくる意外性

森川葵の水商売ドレス姿の、どちらかというとチープな色香がなかなか良い。ドラマで曽田陵介が惚れる気持ちはわかる。場末のキャバクラのNO1的佇まいが土曜の夜に変な妄想を漂わせる。カワウソケーキを食べる時の脚線美が拝めるところも良かった。なんか、こういうのは昭和のドラマのエロシーンみたいな感じ。そう、あくまでも急いで作ったチープ感が魅力のドラマなのだ。こういうの見ると、大掛かりなドラマもいいが、こういう作品もいっぱいあっていいと思ってしまったりもする。

2回目は、前回、強盗をしてくれと頼みにくる酒屋の娘、月島琉衣の娘の話を聞いて、二度目の偽装強盗をする話。あくまでも、自分の大学進学資金を作るためで、親には内緒と言われ引き受けてしまう浜野謙太と、やりたくはなかったが気になって付き合ってしまう森本慎太郎。まあ、自分の家の偽装強盗で、オーブンが新しくなり、スポンジが数段美味しくできるようになったらしく、結果、自分だけ喜んでいてはいけないという心情になたっということだろう。

しかし、酒屋強盗に森本の家の車が使われるって、鍵はどうしたの?そういう細かい点は全く描く気もない感じは好きである。そう、全体がチープなドラマには細かいことを気にしても仕方ないという視聴者の温情みたいなのも付き纏うので、そんなのでいいのだ。

そして、強盗前に試しで使った目潰しのためのスプレー、本ちゃんで使うのかと思ったら、びっくりして落とすし、伏線として描いて使わないみたいな感じも好きである。全てにおいて、そういう世界の中で描かれる、困窮した店舗を救う一大計画を見せるドラマだ。そして、その裏には、保険金は掛けたら使えみたいな感じの保険というものの大きな穴みたいなものを描いているわけだ。

しかし、誰にもバレないように重い酒を運ぶのは大変ですよね。まあ、こんなうまくは行かないよね。夜は人通りのないシャッター商店街みたいなところだからできる技。そして、酒は後から返すって、そこもいっぺんには無理でしょう。

で、月島は、コトが済んでから、全てを父親の皆川猿時に話してしまう。ということで、警察の捜査が終わって店頭で立ち飲みを始めた時には、もう皆川が商店街のみんなにそれを喋っていた。つまり、一気に偽装強盗が流行り出す的な状況ができるという見事な2回目のラスト。これ、警察にチクる人がいなけりゃ結構いいとこまで膨らむ感じがいい。

兎にも角にも、森本がどんな面倒くさいことになっていくかが楽しみなのと、前世が銀座のママだと思い込んだ森川葵のセクシーシーンを楽しみに、土曜の夜のドラマとしては、なかなか秀逸な作品だと思う私である。

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