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「ジャンヌの裁き(第8話)」悪い奴らが失職しない不思議な国日本

ラスト、検事長になれなかった田中直樹は、反省もせずに代議士になった模様。そして、田中を犬として取り扱っていた笹野高史も、相変わらず偉そうな位置に鎮座し、甘いもの蜜を吸っている。そう、この構図が今の日本だという、作り手の主張ではある。しかし、その裏には、こんな世の中早く変えましょうよという意志があることは確かだろう。だから、利権を持つ人間たちが、「犬」の姿の方がよく似合うキャストにしてある。まあ、それは犬に失礼か・・。

前回、音尾琢真が桜井ゆりを拉致するという、とんでもない展開に驚かされたが、田中や笹野は警察権力をも自分の手の内の中にあるということを単純に見せた感じなのだろう。しかし、日本の警察の政府への癒着力ってどのくらいのものがあるのでしょうかね?すごい気にはなるのですが、明確な回答が欲しくはあります。とはいえ、行政の「閣議決定」連発で立法での審議すらしようとしない姿を見ると、警察など形だけのものだよと言わんばかりだから、ねっ・・。ここでも、田中の検事長就任を一気に早めて「今日やる」とか言ってくるしね。

そう、今回の話は再集結した検察審査会のメンバーが、田中の検事長就任を阻止しようと、彼の行った愚行の証拠を集めようとした時に、それが阻止されようとした1時間。彼らは、就任式に入り込む。実際、最近の記者会見とはいえぬようなものを見せられ続けると、こんなこと絶対無理ですよね。そう思わせてしまう日本が悪いのでしょうけどね・・・。

そして、同時に解放された桜井が高岡早紀を探し、彼の夫の証拠となるメモを提出するように頼む。ここで、あまり時間的な制約がうまく描かれていないのはもう一つだったが、高岡がこの就任式に登場して全てを話し、空気が変わっていく感じはよくできていたかとは思う。そして、田中の検事長就任は見送られ、笹野は全て秘書のせいにして逃げていく。今の国会の姿と同じ。この嘘つきの洗脳の現場みたいなところドラマにしたいですよね。本当に、自民党全員に「毒薬」飲ませて日本変えたいですよ。

そんな中で、検察審査員の面々が、「この仕事に携われてよかった」というのがこのドラマの言いたいこと全てなのでしょうね。やはり、真実を追求するという行為はある意味、ぼーっと生きている人々の目をひらかすのだ。こういうの見ると、実際に「検察審査員」やった人々が世界がどう変わったかみたいなドキュメントも見たいですよね。テレ東さん、そういう方向にも力入れてくださいよ!

そして、主演の玉木宏と桜井ゆりのコンビの塩梅がよかったのと、出番は少なかったが、玉木の元妻役の優香の存在感も良かったですね。これ、パート2あっても見ますよ。


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