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「笑うマトリョーシカ(第9話)」 高岡早紀の過去はわかるも、関係者が殺され続ける先が見えない

ほぼ、前回までの水川あさみの推理が当たっていたという流れの今回。最後に当事者の高岡から話が聞けたことで、それなりに櫻井翔の抱えている問題が見えてくる。中国人とか韓国人の復讐心みたいなものが、こういう形で日本の中に漂っていることは、日本人が、戦後の処理をきちんとやらなかったことにも通じる。そして、今の日本がヘイトスピーチ天国みたいになってきているのは、そういうところに起因しているものだろう。日本人が中国人や韓国人と差別意識なく付き合えるようになるのは、まだ多くの年月を重ねなければならないのだろう。だからこそ、小池都知事が首長として関東大震災の朝鮮人犠牲者に対し慰霊の文を送らないのは大きなことなのだ。まずは、公がそういう態度でいる間は、何も進まないからだ。まあ、彼女、高校野球で東京代表が、朝鮮人に作られた高校に負けたことはさぞかし悔しかっただろう。まあ、そんなことはどうでもいい。

ドラマの話に戻す。櫻井は官房長官として、総理大臣の公選という意見を出してきた。アメリカの大統領選挙のようなことをやれば、もう少し、政治も盛り上がるだろうという考え方はある。しかし、今の議院内閣制もまともに動かされていないような中で、そんなことはできるのか?と考えると、まあ、NOである。それをやるために憲法も変えなければいけないという話も出てくるが、結果的には、政治家が現行憲法を守っていない中で、そんなこと嘘言でしかない。そして、現状の総裁選を見ても、こんなもの、国民が投票するレベルのものでもないわけだ・・。

そして、櫻井翔の言葉は中身がないわけではないが、もう一つ演説に重みがない。それは、作られたものだからかもしれないが、もう一つドラマの中での彼の役目がよくわからない。

そして、BG株事件の真相がわかりそうな中で、水川の父を殺したトラックの運転手は殺され、今度は、それを誰かに指示された秘書が殺される。これだけ人を殺しても封じたいものとは何か?実際、日本の中にはそういう事件はいっぱいあるのだと思う。そういうものに、ジャーナリストは食いついていかないといけないということを言いたいドラマなのでしょうね。でも、水川の家庭はあまり幸せそうでもない。そういうことを両立できないなら、記者クラブで政府の言いなりになっていればいいじゃないかということなのでしょう。そう考えると、このドラマは、政治の闇を暴くというよりも、ジャーナリストの本当のあり方を訴えたいというところなのかもしれませんね。

あと、ドラマは2回だと思うが、もう一つフォーカスをどこに合わせればいいかが見えてこない。そして、櫻井は総理になるのか?

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