3000mSC 自分なりの9分30秒切りを達成した練習メニュー

はじめに

私は学生時代(高校〜大学)にかけて、3000mSCを専門種目として陸上競技をしていました。よく3000m障害と言われる、3000mを走る中で35台のハードル(内7台は水濠という水の張ったやや落差のある濠)を飛び、タイムを目指す競技です。高校生以上の陸上経験者なら誰もが知っている競技ではありますが、競技人口も少なくややマニアックな競技といえるでしょう。
地方の自称進学校だった私は、このマニアックな競技を専門としてはいましたが、指導者という者にはほとんど巡り会うこともなく、また競技者も少ないため、練習や戦略についてほとんど独学で競技を行っていました。専門種目と聞こえはいいものの名乗れるようなレベルでないような気がします笑。
そんな私でも9分30秒を2度切ることができました。
今回このnoteを書こうと思い至った理由は、自分と同じ境遇の方がおられるのではないかと思ったからです。地方で3000mSCにチャレンジはしたものの難しい、指導者はいないし何をしたらいいか分からない、といったようは方々です。私は3000mSCを8分台で走られるエリートランナーではありませんが、初心者の方々からすると、自分よりちょっと速い経験者からの意見として参考にしてもらえたらなと思います。
今回は主にどんな練習をどのくらいやっていたのかについて書いていきます。
駄文で読みづらいと思いますが、お付き合いください。
※私はハードリングについて目新しい情報は出せないと思います。ご了承ください。

著者スペック

3000mSC    9分23秒(9分47秒)
1500m    4分06秒(4分08秒)
3000m    8分45秒(9分19秒)
5000m    15分24秒(15分55秒)

上記は自己ベスト、()内は高校時代のベストです。このタイムだけ見ると、ほとんどの方が3000scのタイムの割には他の種目遅いなーと思うのではないでしょうか。事実3000scでベストを出した時にしのぎを削っていたライバル達は、1500m3分台、5000m14分台は相当数いて、なぜ3000mSCは同レベルで争えるんだろうと自分自身そう感じていました。ここで皆さんに感じてほしいのは、3000scは、ただただ走力だけがものを言わず、単純な走力に自信がなくても案外いいところで争えるということです。

主な練習

基本的な練習についての参考

私の練習については二冊の著書
「ダニエルズのランニング・フォーミュラー」
「リディアードのランニング・バイブル」
を参考にし、結果を出したい大会に向けて期分けをして練習に取り組みました。自己流で行っている方で上記二冊をまだ読まれていない方は、片方一冊だけでも読んで参考にしてみてはどうでしょうか。
(主に参考にしたのはダニエルズの方です)

ジョグ

私の練習の中心はジョグでした。高校時代はジョグなんかより多くのポイント練習を入れるべきだと考え、インターバルやペース走を週に3日以上は行っていましたが、結果的にジョグ中心の練習でポイントは週に2回に切り替えた大学の方が伸びました。
ポイント練習含めた走行距離ですが、だいたい月に400kmを目安に走っていました。シーズンに入ってからは少し減らしましたが。ジョグといってもバリュエーションをいくつか作っており、よく行っていたのは、
16キロ(4分30秒/km)
90分のLSD
(5分30秒〜6分00秒/km)
の二つです。終わったら調子をみて流しをいれていました。
走行距離が伸びたことで、ポイント練習の量をこなせるようになり、スピードの維持が以前より容易にできるようになった感覚がありました。

ポイント練習

先ほど少し述べたように、2冊を参考に大会に向けて練習は期分けをしていました。通年でジョグの内容や量は変えませんでしたが、ポイント練習の内容は異なります。ほとんど著書どおりなので参考にならないとは思いますが、一応私が行ったものを説明しますと
・約4週間/1フェーズ
・次のフェーズが近づくと徐々にそのフェーズに行うポイント練習を入れ始める。
・週2回のポイント練習、週1回のロングジョグやペース走、それ以外はジョグやレストです。

第一フェーズ(走行距離upと流し中心)

ただただ距離を踏みました。
目標がないとやる気が維持できないので、この時期にフルマラソンやハーフマラソンに出ていました。

第二フェーズ(レペテーション)

レペテーション中心にスピードを鍛えます。ペースは1500mの試合ペースかややそれより速く行っていました。
200×8(レスト疾走距離のゆっくりジョグ) 2セット
(200+200+400)4〜5セット(レストは疾走距離をジョグ)

第三フェーズ(インターバル)

インターバルをメニューの中心にし、ある程度のスピードを維持できるようにしました。ペースは5000mの試合ペースで行いました。
400×10(レスト200mジョグ)
1000×5(レスト3分や400mジョグ)

第四フェーズ
(クルーズインターバル、インターバル、レペテーション)

インターバルよりかは疾走距離の長くペースの遅いクルーズインターバルをはじめ、今まで行ったメニューをバランス良く混ぜて調子を維持しました。クルーズインターバルのペースは10キロのレースペース程を意識して行いました。この時期は大会にも出場していましたので、レースも調整に使っていました。
1600×4(レスト80秒)
3000×2(レスト2分)+200×8(疾走距離のジョグ)

ベストが出た時期の練習の設定タイム
レペテーション 32秒/200m
インターバル 3分05秒/1km
クルーズインターバル 3分20秒/1km
(土の400mトラックでの設定です)

ハードルの練習

3000scにおける私のハードリングは、利き足でしか飛べず、足もかけていたので特段上手とは言えないと思います。
ハードリングについて日常行なっていたことは、
グランド等でのジョグ中にハードルを飛ぶ(約500m毎)
ハードルジャンプなどのプライオメトリクス
程度だったかなと思います。ハードルを飛びながらのポイント練習もほとんど入れませんでした。
個人的に大事だと考えているのは、
飛ぶという動作に慣れるということです。そのために私は日常からハードルを飛んでいました。もちろんシンスプや膝などの怪我のリスクが高まるので無理は禁物です。飛ぶ動作に慣れると、やはりハードリングでの消耗が少なく、たれる選手の多い3000mSCで、後半になればなるほど優位になります。
この種目で勝負するならハードル攻略は逃げられません。何度も言いますが、まずは日頃から飛びましょう。

最後に


今回は指導者のいない初心者3000mSCランナー向けに自分のメニューをヅラヅラっと書き起こしました。長くなったのであまり書きませんでしたが、ハードルについてまだまだ述べたいので、機会があればまた書きたいと思います。
目新しいものはありませんが、もし見られた方がいて少しでも参考になればと願っています。

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