#スーパー戦隊を子供に返せ は何が問題か

Twitterで スーパー戦隊を子供に返せ、というタグをしばしば見かける。

さまざまな意見があり、やや議論が空中分解していることが否めないが、
元の話を要約すると

「週間プレイボーイ」という雑誌とスーパー戦隊や仮面ライダーで有名な「東映」がコラボを行った

コラボ内容として、2020年8/10号にスーパー戦隊のヒロインである女優さんの「女優名義のグラビア」に加え、「キャラクター名義のグラビア」が掲載される

週間プレイボーイの主な消費者は成人男性であり、子供向けのスーパー戦隊とのコラボはふさわしくない。

といった内容のようだ。

先にはっきりさせておくが、これから論じようと言う私は

・成人女性
・特撮は時々見る
・子供はいない
・プレイボーイを購読したことはない
・特撮のターゲット層は子供だと思っている

これを前提に私の意見を読んでほしい。
まず、週間プレイボーイがどんな雑誌であるかを知らなければ話にならない。
週間プレイボーイで検索すると、「週プレニュース」というサイトに行き着いた。
大まかに週間プレイボーイにどんなものが掲載されているかわかるサイトだ。
【週プレニュース→ https://wpb.shueisha.co.jp/ 】

サイト上部には
ニュース グラビア 動画 コミック
と掲載のページに飛べるようになっている。

週プレニュースのサイトへアクセスするとすぐ女性のグラビア写真が流れる。
成人向けというのは本当らしい。
コミック掲載欄も キン肉マンなどの当たり障りないものに混じって「セックス依存症になりました。」というタイトルのものもある。

週間プレイボーイ自体は18禁ではないが、男性誌に位置付けられている。
(そもそも「プレイボーイは、青年の週刊誌です。」とプレイボーイ発刊の際の六ヶ条にも載せられている。)

次に特撮ヒーローものは子供向けなのか?
Twitterでは、
特撮ヒーローは子供向けでない!
怪人や敵幹部を演じた女優がグラビア出身なのは当たり前だった!
という声がでていたが、
例に上がっていたのは
仮面ライダークウガ(2000年1月30日から2001年1月21日まで放送)や
仮面ライダーアギト(2001年1月28日から2002年1月27日まで放送)などだった。
実に 20年も前の事だ

そもそも今回話題になっているのは「スーパー戦隊」なのでスーパー戦隊のことを論じる必要がある。

スーパー戦隊は子供向きか?
答えはYESだ。
もちろん中には「大人も楽しめる!」「大人だって感動できる!」「深いメッセージが…!」という人もいるだろう。
実際私もよくわかる。
大人になって見返すとなるほど、と思うことがたくさんある。
細かな伏線や対比、バトルシーンや変身シーンだけに心踊らせる子供時代には気づけない構図がたくさんある。

しかしそれでもメインターゲットは子供なのだ。
一目瞭然なのだ。

日曜日の朝、仮面ライダーやスーパー戦隊を見ればすぐわかる。
変身ベルト、あるいはアイテムのCMでそれらを手にしているのは誰か?
キャラクターを模した入浴剤を風呂にいれ、光るパジャマを着て寝ているのは誰か?
そう。子供なのだ。

大人向けにCSMと銘打たれたベルトが出ていることももちろん知っている。だが、トイザらスをはじめとした店舗に並ぶのは子供向けのサイズ。
メインターゲットは子供なのはこれで十分証明できると思う。

ではなぜ、メインターゲットを子供に据えた特撮ヒーローのグラビアを週間プレイボーイにのせてはいけない、と考える人がいるのか?

詳しく書く必要があるだろうか?

1つに、 15禁というものがある。
いたずらに性的なものを目にいれさせないようにするゾーニングがとられている。
性教育云々が問題になるが、実際、正しい知識を入れる前にAVなどの過激で、あくまでフィクションの知識をいれてしまうとそれが正解だと思ってしまうからこそのゾーニングである。

プレイボーイにはセックスについての漫画、グラビアが乗っている。

想像してほしい。

ヒロインの名義で、ヒロインの写真の乗った雑誌を見つけた自分の息子が、雑誌を欲しがったとしよう。
しかしそこには水着をはじめ、
(水着は性的なものじゃない!海やプールで子供の目を塞ぐのか!?という意見はいかにナンセンスかはあえて触れないが、グラビアとしてのっている写真であることは忘れないでほしい。)漫画が乗っている。
いいよ!!!と喜んで買ってあげられるだろうか?
ほとんどの人はいいえ、というだろう。

パパとの秘密だよなんてカッコつけて買う人もそうそういないと思う。

その写真だけ切り抜いて渡せるならばいいかもしれないが、そこまでする人は稀だろう。

今回問題になったのは「特撮の俳優がグラビアをやったこと」ではない。

「特撮のキャラクター」として、「青年誌」に乗ったことが問題だったのではないだろうか。

もし意見があれば教えてほしい。

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