『鏡越しの恋歌』が最高の恋愛小説だって話
ネットには星の数ほど小説が公開されている。面白いものもあるけれど、正直そのクオリティは玉石混交だ。その中で、東海林春山さんの『鏡越しの恋歌』は異質だ。あまりにレベルの高すぎる文章に、フィクションでありながら現実との接地点を見失わない絶妙なバランス感覚に、一瞬で引き込まれた。恋愛に発展するまでのじりじりするような心の機微、すれ違いながらも共に前を向いてしんどい現実と立ち向かう勇気、世の中に消費されない美しさを模索しながら人に影響を与えていく強さ、その全てがユーモアと圧倒的な表