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オンラインで日本語を教えてきて

ワナッカム こちら南インドはまだロックダウンが続いております。私はここで大学生と高校生に日本語を教えています。

ここ1年はずっとオンライン授業で対面授業が出来たのはほんの1ヶ月でした。今回は、どう私がオンライン授業をしているかをお話します。


オンライン授業のシステム

はじめに、私の勤める大学はとても小さな私立大学です。

財源も豊富ではありません。
そのため、いろいろなシステムが整っていません。日本の大学では当たり前のような、大学内でのポータルサイトや、まして、 .ac.inのメールアドレスすらありません。
もちろん有料版のGoogle Suiteなども使えません。

そのため、教職員は自腹で有料版を支払うか、ほとんどの人が無料版のGoogle Meet もしくはZoomを使い授業しています。

もちろん無料版でも十分授業はできますが、時間制限や、セミナー開催の際に人数制限がかかってしまうなどの問題もあります。


最近の授業では、Google Meet

当初、私はZoomで授業していました。
しかし、電波が悪いのと学生からのリクエストでGoogle Meetに落ち着きました。

あと、今だとGoogle Meetは時間制限がないので、授業が中断されなくていいですね。

ただ、私個人では、使い勝手の良さはZoomだと思います。
ブレイクアウトルームがあること、音声の共有が簡単。
参加者の把握のしやすさなどがあります。
でも、学生の電波の良さがとても大事です。


電波がとっても大事


どこの国でもそうなのか、わかりませんが、
私の地域では夕方から夜は本当に電波が悪くなります。
そのときにオンライン授業をすると
「聞こえません。声が途切れています(voice is breaking)」と、言われます。

その時間以外にも、突然音声が聞こえなくなる時もあります。

電波が安定しないときは、授業を中断せざるを得なくなり、お互いにストレスがたまります。
また、学生側が必ずしも電波のいいところに住んでいるわけでもないので、
学生にとっても聞こえたり聞こえなかったりで大変かと思います。

この電波の良し悪しは少なからず、学生の成績や授業へのモチベーションに影響しているのでは思います。
この話はまた次回します。


どんな授業の仕方

私の授業ではみんなに教科書を事前に買ってもらっているので、教科書をスクリーンに映したりせず、口頭で説明しています。

必要があれば、PDFやスライドのシェアをしています。
リスニング用に音声もシェアしています。

でも、Google Meetでは問題と音声の両方をシェアできないので、(やり方があるんですかね?)JLPTのリスニングはどなたかが作ってくださったYouTubeにある問題と音声の動画を見ながら授業をしています。(ありがたい、、)


授業の時間

私の日本語のクラスはシラバスに組み込まれておらず、放課後に学習したい学生だけに開いているクラスです。
なので、学部の授業が終わってから、私のクラスは始まります。
主に夕方4時以降です。

対面授業では1~2時間、一回に授業していたのですが、
オンライン授業は目の負担や、通信容量の問題(ここが大きいです)もあるので、1回1時間の授業をしています。


私自身、1時間以上は心身ともに疲れてしまうので、こうしてます。
授業中は、自分が思っている以上に画面を凝視して、学生の声を逃さないように気を張っているんですよね。あと、電波の心配もしながらなので、気を遣います。

ちなみに他の先生たちの授業は?


私は基本的にパソコンから授業をしています。
しかし、ここではすべての教員が自分のパソコンをもっているわけではないので、ほとんどの先生たちはスマホから授業をしています。

学生も教員もこのコロナのおかげで色々な対応に迫られますね。

そして、他の学部の先生たちはひたすら話しています。
教科書の内容をひたすら話し、「わかった?」とい聞いている光景をよく見ました。
工夫する先生はスライドを作ったりもしていますが、ほとんどの先生が教科書の内容を話している授業です。

それで学生がわかるのか不思議だったのですが、
普段の対面授業でも、先生の話しを学生はひたすらディクテーションしている感じなので、それもそれで成り立つのかなぁと思います。


ただ、私は1時間も話し続けるのは無理ですし、語学のクラスで学生が話さないことは意味がないので、なるべく学生に話させるように、双方向の授業をしたいと思っています。


こんな感でここ1年授業をしてきました。
まだまだ課題はありますが、
対面授業だけでなく、オンライン授業にも対応できるようになったので、(学生も、私も)、今後も授業の幅を広げていきたいなぁと思っています。

次の回では、1年オンライン授業をやってみての感想をはなしてみようと思います。


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