ビニールハウス 通り抜けると 四次元へ 瞼つやつや 日常の宇宙
ぽつりぽつり 窓の雨を 舐めている 六畳一間の 観葉植物
きみの席 何処ぞの神様 座ってる ノットオンリー口先のLove
たのしいの 耳に詰め込む 最新曲 観ておかなくちゃで 観る映画
テーブルに 花を飾れば 分かること 宇宙は3℃ ここは明るい
裏糸縫う 発熱あとの八月に 寄せては返す 洗濯機の音
水をのむ 言葉になるまでの 染みこむ時間 濁らないように 日向を歩け
気をつけて 言葉になるのはあまりにおそく 嘘はバレてる 内臓のすべてに
日常を 愛するための 短歌詠み 釣り糸垂らすも 網くぐらすも
だから何 言われそうでも 見せたくて 今日の耳かき 取れ高高い
卒業後 もぬけの殻の ハロプロの 昆布出汁が 浮いてくるまで
病にて 自転車操業 つなぐ毎日 きれいな口紅 昼の寄り道
指でピン 押しやると脆く 崩れてく 平和 健康ってすごいんだ
八月に 魔法の光が 通りさる かき氷の音 ちゃんと聞こえる
