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1.スキルス胃がんとの向き合い方-余命宣告されたら-

お久しぶりです。
やはり、頻繁に更新していくことが難しく、日が空いてしまいました。

最初にお伝えします。このnoteはスキルス胃がんの完治!などを目標にお伝えするのではなく、人生の終わり方、最期の迎え方について父から学んだことを発信します。そのため、治し方を今すぐ知りたい方はこのnoteではありません。


私がお伝えしたいこと

・患者本人の病気との向き合い方
・家族としての病気の支え方
・豊かに生きるとは

ということです。前提からお伝えすると、父は天国へ行くことになりました。正直にいうと、まだ受け入れていなくて、信じていなくて、だからこそ、頭を整理するために現実逃避みたいな意味合いでnoteに書き記します。

ただ一方で、多くのことを学びました。その体験はシェアさせていただき、誰か一人でも、私のように電車で泣きながら検索しているご家族の方、そして病気と闘うご本人、あるいは話を聞いて心を痛めているお友達など、どなたかにご覧いただき、安らかになっていただければと考えております。

余命について

大病を患うと最初に気になること「余命」です
この余命については家族としても患者さん本人に伝えるべきか、悩むところがあります。もちろん、医師の方からご説明もいただけますが、余命という平均値を伝えるのが正しいのかは疑問を呈するところがあります。

まず父の場合、余命は病気が発覚した時点で「1ヶ月」でした。よく病院これたね、という状態だったみたいです。この時の付き添いは母が病院に行ってくれましたが、青天の霹靂でパニックになったようです。

余命、この考え方は人それぞれです。ただ、余命宣告されている全ての方に留意して欲しいことがあります。それは余命はあくまで平均値であることです。
つまり、年代も性別もバラバラな方の情報を統合して試算された数字が余命です。

スキルス胃がんの場合だと5年後に存命な方は数%しかいません。もちろん、私たちも検索して余命についてたくさん調べました。そして、何人の医師からも余命についてお伝えいただきました。

父は何のために余命を聞いたのか、
最大の理由としては「最期を見据えたかった」ということがあります。つまり、何となくの数字から逆算して、いわゆる終活をしたかったようです。気持ちは痛いほどわかります。

実は父が大病を患うのはこれが初めてではなく、過去にも死を意識した病気になりました。だからこそ、父の中では病気に対してのパターン化された心構えというか、準備を行いたいという気持ちがあったのでしょう。

だけれども、どんなに強い人でも余命は残酷な数字です。とてもとても痛い、心が苦しくなる束縛のような数字です。そして、囚われてしまいます。

ずっと寄り添っていただいた医師の方からお伝えいただいたことで、ぜひ皆様にも知っていただきたい考え方があります。

余命に対する考え方

余命はあくまで平均値なんだから、そこから逆算しない。終わりの数字を決めてしまうと人はそこまでしか生きないようにプログラムされてしまう。大事なのは「今」この現在をどう楽しく生きるのか。何がストレスでどんなことをしていると幸せなのか、そのことだけに向き合い、毎日に感謝していく。気づいたときには余命のラインは超えて、とても豊かな人生が歩めるよ。

と、いうお言葉をいただきました。
病気になるとき、どうしても残りの人生を考えてしまいます。もっというと病気でなくても、私自身も「何歳までに〇〇しなくては」と逆算しながら人生を歩んでいます。

計画を持って進むことは大事なのですが、今を蔑ろにするのも良くないよね、ということを学びました。病気の場合は、1日1日が戦いでそのコンディションで人生の豊かさが決まっていきます。そして、病気の場合、でなくても、病気の方を支えるご家族の方でも毎日を無理せず、楽しく過ごせるかがポイントになってきます。

余命はあくまで基準の数値。大事なのは今と向き合うこと

今日、お伝えしたい余命についての考え方はこんなことです。
私が父の余命を聞いてネットで検索したとき、5年生存率のパーセンテージしか見つけることができませんでした。1年後は?2年後は?どうなってるの??と、もっというと半年は?とパニックになったことを鮮明に覚えています。

余命を知ることが悪である、などとお伝えしたいわけではなく、余命として出される数字はあくまで平均値であるということ。

病気に向き合って感じたこと

私が今回、感じたこと、そして病気に向き合う全ての人が心構えておくこととして「病気の向き合い方は人それぞれである」
ということです。具体的に説明するのであれば、患者さん自身の生活習慣や生活環境が異なる中で、誰一人として同じ治し方はありません。そして、心の状態や病気に対する考え方も異なるでしょう。

「絶対」という考え方はなく、ご本人が一番納得できる形で進めていくことが大事になります。他方で、病気は患者本人だけでなく、家族としての思いもあります。また、この家族と患者との考え方の差などはお伝えしたいと思いますが、本当に難しいですね。折り合いをつけるのが難しい。

とにかく、毎日、一番自分が最適だと思う方法を見つけていかなくてはならない。科学者みたいな気持ちです。実験を繰り返して、失敗の中から一筋の安心や笑顔を見つけ出す。という気持ちでいると、穏やかになれるかもしれません。

では、今日はここまで。
誰かの支えになっていれば一番嬉しいことです。

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