見出し画像

新型コロナウィルスの影響で仕方なくお出かけ自粛になり、考えた引きこもりの話

今日は新型コロナウィルスの流行で、お出かけ自粛生活となり、いろいろ考えた「引きこもり生活」についてのお話です。

2年前の12月の初めに、足を骨折しました。
年の瀬も近く、そわそわした街の夕暮れは早く、足元がよく見えなくなっていたのに、いつもと同じようなつもりで歩いていたら、足の下に地面がありませんでした。数段の段差になっていたのです。
あっ!と
思ったときには遅く、足の甲から地面に着地して、段差を転がり落ちてしまいました。
ダサい…
その時は、久しぶりに転んだのと、恥ずかしいのと、慌てたので、痛みも忘れて、足を引きずりながら帰宅する事ができました。
しかし、時間が経つにつれて、足はどんどん腫れ上がり、おかしな色に変色していくのを見るにつけ、これは折れているかもしれないと思い、整形外科を受診しました。
私の足を見るなり先生は「松葉杖を用意しましょう」と言いました。
人生初の松葉杖です。
その場で少し練習しましたが、今までに一度も
使ったことがない松葉杖は非常に歩きにくく、しかも腕で体重を支えなければならないので、運動不足の私にはとても辛い状況になりました。松葉杖を使う腕の筋肉はなかなか鍛えづらい場所なんですね。コツがつかめず、ほとんど腕立て伏せ状態でした。家から整形外科まで3000歩。
腕立て伏せで3000歩。泣きそうです。
そして先生は「レントゲンで映らない細かい骨折があるかもしれないのでCTをとってきてください」と言いました。
そこの整形外科にはCTを撮る設備がありません。その場でCTやMRI撮影専門の機関に予約を入れてくれました。
しかしそこからが問題です。
その機関は電車で4つ先の駅にあります。
どうやってそこまでたどり着いて戻ってくるのか?

この時に覚えたタクシーアプリが、今でも大活躍です。立っているのも辛いのに、タクシー乗り場に並んで待っていると言うことができないし、そもそもタクシー乗り場まで行く事ができない。それでも今の時代は便利ですね。スマホがあれば何とかなりました。近くを走っているタクシーがすぐ来てくれるし、病院の時間に合わせて予約もできます。
私が使ったスマホアプリはコレ

→ JapanTaxi

https://apps.apple.com/jp/app/japantaxi-%E6%97%A7-%E5%85%A8%E5%9B%BD%E3%82%BF%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%BC/id481647073


今後、高齢化が進んで異動手段に困るような事態になったときに、こういうサービスが活躍していくと思いました。

 松葉杖生活で不便だなと気がついたことがもう一つ。
さすがに骨折くらいでは会社を休めないので、時差通勤をしたり、先述のタクシーアプリが大活躍したりしながら通勤していました。そこで思ったのが、
「日本の道は松葉杖には向いていない」
と言うことです。通行量と道の幅があっていない。人間が多いのか?道幅が狭いのか?
特に駅などは大量の乗降客が大急ぎで歩いて行きます。ここに、もたもた歩いている人がいると突き飛ばされそうで、とても怖いです。コレは一般道でも同じです。歩道がとても狭い場所が多い。すれ違うのがやっとの幅の歩道にも自転車が通って行きます。
 慣れない松葉杖を蹴られてコケたら、今度は別の場所を骨折する事必至です。健康なときにはこの怖さに気が付きませんでした。健康なときは、自分も時間に追われてせかせか歩いていたからです。駅も、ホームや通路の幅と乗降客の多さが合っていないのだと思います。

 もう一つ、駅にはエスカレーターやエレベーターがありますが、これを利用としようとすると、こっちのエレベーターを降りて、さて、次は…と探すと、ホームの端から端まで歩く必要がある場所があります。おそらく、エレベーターなどは後付けで設置しているものですから、駅の構造上、設置できる場所が限られているのでしょう。エレベーターやエスカレーターを使って乗り継ごうとすると、駅はダンジョンのような様相を呈しています。うまいルートが分かれば良いのですが、電車を降りてからどっちへ行っていいのか、使い慣れた駅なのにわかりませんでした。足が悪いのに、エレベーターを探して、普通の人より多く歩かないと乗り継ぎができません。駅によっては、行きたい方向に行くには、階段しかない時もありました。たとえ数段だったとしても、どうしても階段を使わずに行く方法が、ない。骨折している人だけではなく、ベビーカーの方などもずいぶん不便していたんだなと思いました。

 それでも良いこともありました。
駅や電車では周りの人が助けてくれました。席を譲ってくれる方もたくさんいました。みんな、優しい。まだまだ日本人は捨てたもんじゃないなと思います。日本の人は、優しい。骨折している人も意外と多く、エレベーター待ちで何人もの松葉杖の人と居合わせたりします。お互いに譲り合ったり、ドアを開けて待っていたり、「お互いに大変ですね」というなんとなくの同士のような交流が生まれました。

 しかし、これだけ不便を感じたら、さすがにお出かけ好きの私も、出かけることができなくなりました。骨折した箇所も、最初は添え木に包帯していたのですが、途中でギプスに変わりました。ギプスだと、お風呂にはいるのも、ギプスをつけたまま着替えるのも一大事です。(この時活躍したのがワイドパンツです。そしてぴったりフィットするスリムパンツは全滅してしまいました。)ワイドパンツ最高‼︎

 私は、当初は、引きこもり生活は自分にとってはそれほど辛くないと思っていました。この機会に見られなかったビデオをまとめてみたり、読もうと思って「積ん読」になっていた本を読めばいいやと軽く考えていました。しかしその考えが甘かったことに、しばらくしてすぐに気が付きました。
ヒキコモろう!と思って引きこもっているのと、そうせざるを得なくなって動けなくなっているのでは全然意味合いが違いました。
引きこもるのもパワーがいるのです。
お休みだって、仕事があって、ここまで頑張ったらお休みできる!と思うからこそ、嬉しいのであって、そもそもの仕事が不安定になってしまうと、その煌めきが薄れます。
自由に動ける状況にあるから、なにもせずに引き蘢れる自由が、楽しい。

 リモートワークが進むにつれてこの感じは今後どのように変わってゆくのか、気になるところです。中国では、996(朝九時から夜九時まで週6日勤務)が問題となっている中、リモートワークになって、さらにこの状況が悪化してしまったという話を聞きました。

 自由に動ける状況というのは、足が動かない、というような物理的な状況以外に、
精神的な問題、心の問題もあります。

 数年前、いろいろと辛いことが重なった時に、人に会うのも億劫になった時期があります。どういうわけだか、不幸なことは、波状攻撃のように、引き続いて起こるものですね。
身内の不幸が続いたり。病気になったり。
ココロが無感動になるというか、動こうと思ってもなかなか動けない。そしてこのままではダメだと思って自分で動こうと思っていたことができずに、さらに凹む…。
この時には自分のエネルギーが消耗して減少していたようで、引きこもる、というより
休憩を必要として動けなかった、というのが正しかったようです。

 今、新型コロナウィルスによって、沢山のイベントの中止や、自粛要請によって
自分の意志とは反して出かけられなくなったり、気持ちが内向きに、内向きになっていく状況がでてきて、この時のことを思い出しています。

 やはり、「健全なる精神は健全なる肉体に宿る」というように、
引き蘢っているとバランスが崩れて、ココロも、体調も崩しがちになります。
何より大切なのは、免疫力、ということですから、自分の健康のためにも
今の状況の中で、一番自分が快適に過ごせる方法を模索して過ごすしかないと思います。

 ニュースによると、イベントの中止や、歓送迎会の自粛などでダブついた食材が安くなっているとのことです。(特に、高級食材がお安くなっているようです!)
お肉や、お魚や、給食に行くはずだった牛乳や…食品ロスの削減や、地域の売り上げにも貢献できるし、いつもなら贅沢で手が届かない食材が食べられるチャンスのようです。
出かけることはできないけれど、客足の少ない飲食店を応援するために、食事代を先払いする「さきめし」というサービスもあるそうです。

 骨折した時は、折しも12月。
クリスマスシーズンで、街は賑やか。バーゲンもあるし
イルミネーションは綺麗。
忘年会・新年会もあるのに、私だけ足が不自由で出かけられません。
特に、冬場は空気が澄んでいるので星空も、イルミネーションも綺麗です。
なのに、私は、写真を撮りに行けない。一番焦りを感じました。
写友のTLには次々と素敵な写真がアップされていくのに、自分は動けない。
いいなぁ。私も写真が撮りたいなぁ。
とうとう我慢できなくなって、深夜に三脚を引っ張りだして、家の前で足を引きずり星空を撮ってみました。

 深夜1時とはいえ、東京23区は、クルマも頻繁に通ります。ジョギングしている人、遅くに帰宅する人、星を撮ろうとすると、ヘッドライトのビームがどーんとやってくる!
それでも自分が映り込まないように黒っぽい服を着てゴソゴソ三脚をいじっている人影に、ジョギングで走ってきた人が気づいてぎょっ!とする!挙動不審人物でした。
その時に撮った写真がコレです。

画像1

下の方の線は飛行機です。夜遅くても飛行機、飛んでいるのですね。貨物便でしょうか。
今のような状況になるとなおさら物流の大切さを痛感します。

 こんな事をしていたら、動けなくて鬱屈している私を見かねて写友がクルマで迎えに来てくれて、一緒に夜明けを撮りに行きました。
その時に撮った写真がコレです

画像2

骨折ならば、骨がついて完治すればまた出歩けるようになりますが、
これから高齢化が進むと、「健康寿命」の問題が浮上してきます。
「健康寿命」とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間のことです。平均寿命と健康寿命との差にあたる期間が「日常生活に制限」がある期間です。
これこそ、まさに自分の意志で動けない、強制的に引きこもりになってしまう!状態です。
高齢になってからの、転倒・骨折や、血管障害などが引き金となることが多いそうです。
健康寿命をなるべく延ばすこと、そして上記のタクシーアプリのように、システムやサービスを利用することによってより快適に過ごすことができるようにすることが、今後求められることになると思います。

 さて、新型コロナウィルスによって起こっているプチ引きこもり生活の方はといえば、
リモートワークの増加によって売れているものもあるようです。

その一つが、テレビ会議用のヘッドセット。
そして、コーヒーや紅茶。ずっと座る姿勢が辛くならないように、足置きやクッション。
あと、テレビ会議で家の中が映ってしまうのを防ぐために、簡易衝立も売れているそうです。
少しでも快適に過ごせる工夫が、モノや道具でできるのであれば、
どんどん取り入れていきたいです。

 私は、運動不足解消のために散歩する時に、外の音も聞こえるようにオープンイヤー型のワイヤレスイヤホンを購入しました。

https://www.amazon.co.jp/dp/B081DKCKKL/ref=cm_sw_r_oth_tai_CGfBEbGWACRXV


 コーヒーはドリップ派なのですが、頻繁に飲むとなるとさすがに便利を求めて
話題のネスカフェドルチェグストも導入しました。

https://www.amazon.co.jp/dp/B00NSKYG2M/ref=cm_sw_r_oth_tai_dWfBEbFYSC4X4


これスタバの味もあるんですね!
色々楽しめて、簡単、お手軽、便利です。

 ちなみに、骨折したときのエピソードがもう一つ。
治療期間が、年末・年始にかかってしまったため、先生に
「次はいつ受診したらいいですか?」

と聞いたら、
「あとは骨がつくのを待つだけだから年明けの5日にしましょう」
ということだったので、
新年が明けて5日に診察に行った訳です。
そうしたら、
「全然来ないからどうしたのかと思っていました!」
と怒られました。
「えっ??」
だって、5日って言ったやん……
リハビリの先生に言われました。
「週二日はリハビリにきてくださいねって言ったじゃないですか!」
そういえば、そんな感じのことを聞いたような記憶も…

その後、人生初のギプス切断(あれ、ジェイソンみたいでドキドキしますね!)ののち
固定していた足首が固まって、うまくまわらなくなっていることが分かりました。
足首が上手く回らない→また転倒の危険があります。

 引きこもり生活のあとは、一気に元のパフォーマンスが出せる訳ではないということですね。
根気づよくリハビリを続けて、一歩一歩回復していくしかないです。

 今の、自粛モードがいつまで続くのか、先が見えなくて不安な気持ちになります。
ですが、これを機に、リモートワークが促進されたり、無駄な会議が減ったり、新しい流れもでてくると思います。新規スタートを切るその時に、流れに乗って最大限のパフォーマンスが出せるように、今から少しずつ準備できることをしておきたいです。
1日も早く、事態が収束してくれることを祈りつつ…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?