The Boy with the Arab Strap/Belle & Sebastian 和訳
【和訳】
バスでの1マイル半は時間がかかる
あの頃の監獄飯のクサさはいつまでも
君につきまとって
彷徨い続ける日々は 君を落ち込ませる
チャンスも稼ぎも得れやしないよ
こんな古い街じゃ
君を包む静けさなら タダで譲るよ
汚辱と煙たさは 君の性に合わない
「こんな場所もう嫌だよ」
ほら、もういかないと
その時僕は君のお姉さんと言葉を交わす
僕はだらしない無能
彼女は吹きだまりの雪のように清らかで
こころの独房で 何を学んだっていうんだ
ノイズと意識をそらす何かがあっただけ
良いことや、あのクサい飯から
僕は人生をトラブルの混沌で塗りつぶす
一流の孤独と比べればなんでも
マシに思えたから
バスを逃しちゃった
君はアラブストラップの男と寝ていたんだね
アラブストラップからの男とね
君がどう感じているか みんな気になっている
集まった人々に向かっていうんだ
行き過ぎたと感じたことはあるのかについて
誰もが沈黙の重さに苦しんでいる
オールドコンプトンをミニキャブで走る男
アジア系の男
差別的な客との、愛憎関係のなかで
君は絶対に真ん中の席に座り
よろめきながら無遠慮にする
卑劣で卑猥な自慢話
みんな君がやわって知ってる
踊っているのを見てきたから
みんな君がどうしようもないって知ってる
飲んでいるのを見てたから
昼間から次の昼間まで
君は下品な笑い方をする男なんだね
君はアラブストラップの男なんだ
古着屋で買ったスーツを着て
机に張り付く人
滑稽な姿のセレブは
後部座席に腰を下ろし、煙草に火をつけて
火災報知器を鳴らす
君は涼しいロンドンをどう思う
これまでの絶頂ランキングを更新し続ける君
彼女はウェイトレス、それまた上品な
日曜のバスタイムケアは念入りなんだろうね
【原曲歌詞 】
A mile and a half on a bus takes a long time
The odour of old prison food takes a long time to pass you by
Day upon day of this wandering gets you down
Nobody gives you a chance or a dollar
in this old town
Hovering silence from you is a giveaway
Squalor and smoke's not your style
"I don't like this place"
We better go
Then I compare notes with your older sister
I am a lazy gett, she is as pure as the cold driven snow
What did you learn from your time in the solitary cell of your mind?
There was noises, distractions from anything good
And the old prison food
Colour my life with the chaos of trouble
Cause anything's better than posh isolation
I missed the bus
You were laid on your back
With the boy from the arab strap
With the boy from the arab strap
It's something to speak of the way you are feeling
To crowds there assembled
Do you ever feel you have gone too far?
Everyone suffers in silence a burden
The man who drives minicabs down in Old Compton
The Asian man
With his love hate affair
With his racist clientele
A central location for you is a must
as you stagger about making free with your lewd and lascivious boasts
We all know you are soft
cause we've all seen you dancing
We all know you are hard
cause we've all saw you drinking
from noon until noon again
You're the boy with the filthy laugh
You're the boy with the arab strap
Strapped to the table
with suits from the shelter shop
Comic celebrity takes a back seat
as the cigarette catches
And sets off the smoke alarm
What do you make of the cool set in London?
You're constantly updating your hit parade of your ten biggestwanks
She's a waitress and she's got style
Sunday bathtime could take a while
※補足
アラブストラップ
男性用の性具、スコットランドのインディーロックバンドの名称
ベルセバの名曲を訳してみました。
ライブで演奏される時、お客さんがステージ上に招かれ、踊っている曲としての印象が強く、ノスタルジックでありつつもアッパーな曲だと思っていたのですが、いざ歌詞と向き合ってみると、思っていた以上に暗くて、驚きました。
流れる景色のように描かれる、人生の困難、拭いきれない汚点、どうしようもないこと、孤独。
それらと対比するように、無垢な感じの女性が登場しますが、それもどこまで信じられるのやら。訳している最中、心のなかのホールデン少年がインチキだ!インチキだ!と喚きちらかす場面が何度かありました。
みんな平然としているようで、色んなことを知らぬ間に抱えているんだなと思わせてくれる曲です。でもだからといって何もかもを肯定したり、許せる訳でもなく。
ひとりで生きていくっていう選択肢もあるけれど、それは想像以上に苦しかったりする。結局人は社会的な動物なんだって思い知らされる瞬間がある。
ってなるともう、躍るしかないんですよね。
また来日してほしいです。
野外音楽堂とかで踊りたいな。
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