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「学校の授業っていらなくないですか?」投げっぱなし系課題の功罪。

先日のオンライン授業にて。
学校が遠隔授業に慣れてきたのか、週ごとに宿題の量が増えている生徒さん。主要5教科は「問題を解きなさい」系なので、そんなにこなすのが大変ではないのだが、実技系4教科の課題はかなり大変。
「縄跳びをしろ」とか「校歌を暗記」とか「クロッキー帳に静物を描写」とか。基本、課題投げっぱなし系課題です。

生徒さんの宿題における「投げっぱなし系」で最たるものが、技術(技術家庭科)。
先々週は、「スクラッチを使ってスプライトを動かす」。先週は「スプライトを2つ使って、全く違う動きをさせる」。そして今週は「今まで学習したことを生かしてスクラッチでゲームを作ろう」。

ちなみに先々週の課題については、こちらのnote記事に書きました。

「『今まで学習したこと』って、学校の先生は何も解説してないよね?」と生徒さんに確認する私。

「何も解説されていないです。それなのに今週の課題が『ゲーム作る』ですよ!これだったら、学校の授業っていらなくないですか?

そう思うよね。スプライトがあの猫の名前だという説明すらなく、「ハイ、課題はこれです。あとはよろしく」ですからね。
早々に遠隔授業の課題を出してきていた他の教科に比べて、技術は当初、何も課題が出ていなかった。技術は椅子を作るとかの工作系が多いから、出しづらいんだろうな、と思っていたところに、いきなりのプログラミング課題。
ちなみに昨年のこの学年には、ビュートレーサーを使ってプログラミングを教えていましたよ。スクラッチをやり始めたところを見ると、今年はもうビュートレーサーはやらないんだろうな。

生徒さんの話からすると、どうやら年配の先生のようだ。
若い先生だと解説動画を作るとか、ぱっと動けるんだろうけど、年配の先生では、投げっぱなし課題になってしまうか。

まぁ、「どうやって学ぶか」を考えさせるところからアプローチしているとみれば、これはこれで指導方法としてはアリだけど、懇切丁寧な他の教科との温度差がありすぎて、生徒さん側からすると困惑する原因となってしまう。「学校の授業っていらなくないですか?」と感じるのはそりゃそうだ。

そうは言っても、こういった提出物系は内申点にものすごく影響するから、やらなくてはならない。

別に動画作らなくても、参考動画のリンクとか貼っておくだけでも違うのに。私は個別指導で生徒さんをフォローしているけれど、そうではないご家庭の場合、お家の方に丸投げになってるよね。自分からお家の方に「これこれこういうことで困っている」と言うお子さんなら良いけれど、難しいお年頃に突入している場合は、お家の方には言わないだろうな。で、最悪の場合提出物未提出で内申点が下がり、受験の時に影響してしまう。
(実技系4教科は内申点が主要5教科に比べて評価の重みが大きい)

遠隔授業と聞くと、「先生が授業をしているのを動画で配信」とか、「オンラインで授業をやっている」とかのイメージですが、実際は結構「あれやれ」「これやれ」という指示だけ出して投げっぱなし系の課題をこなすものが多いです。
そしてその課題の指示内容が今ひとつ良く分からないものもあって、「分からないからやれない」→「課題をやらなかった」になっていることが多いので、学校再開に向けて、一度課題の確認をご家族一緒になってやると良いですよ。提出物系は「最初の登校日に学校に持ってきなさい」指示になっているので、確認するなら今です!

学校が再開すると、「学校の授業っていらなくないですか?」から「やっぱり学校の授業があった方がいいな」と思うだろうから、あともう少しだけ頑張って課題をこなしましょう。ファイト!


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