「りんごの星」に出会える食べ方、試してみませんか?
「食べる?」・・・と小ぶりの赤いりんごを、私の手のひらにのせてくれた友人が教えてくれた、ステキなりんごの食べ方を、その時に描いた鉛筆画と一緒に紹介します。
絵の題名は、CORE STAR (りんごの星)です。
2007年の夏、ペンシルベニア州で一人暮らしをしている友人を訪ねた時のお話です。同い年の彼女とは、しばらくハワイに滞在していた時に出会ってから、数年経っていました。彼女は相変わらず病気がちで、痩せ細っていましたが、キラキラ輝く瞳は昔のままで、小さな街の、林の中の一軒家を借りてひっそりと暮らしていました。自称「健康オタク」で、ローフードしか食べない彼女は、毎週地域に配達されるオーガニック野菜や果物の集荷場所として、自宅のガレージを開放する事で、自分用の野菜や果物を無料で取り分ける算段をして、金銭的には決して豊かとは言えない状況で、新鮮な野菜や果物が溢れる生活をしていました。
その日私は、朝日の当たるベランダで、昨日配達されたばかりのりんごをいくつか、テーブルに並べて、朝日とりんごが作り出す影を観察しながら、鉛筆画を描いていました。
手渡されたりんごにかじりつこうとしていた私に、「チョット待って」という風に手で合図をしながら、
「りんごは、おしりから丸かじりすると、りんごのエネルギーを丸ごと食べられるよ。オーガニックのりんごなら、しっかり洗えば茎以外は全部食べられるの、知ってた?」
と言って、小ぶりのりんごをおしりからムシャムシャ食べ始めました。
半分くらい食べたところで、
「ほら! りんごの星!」と言って、食べてるりんごの断面を見せてくれました。
そうか!芯のところも全部食べると種が星のように見えるんだ!と驚いている私をしりめに、残りのりんごを全部食べてしまった友人は、
残ったりんごの茎を親指と人差し指で摘んで、クルクルと回しながら、茶目っ気タップリの笑顔で、りんごを手に持ったまま、ぽかーんと口を開けている私を見ていました。
ハッと我に返った私は、「種なんて食べてしまって大丈夫なのかな~?」と、内心チョット戸惑いながら、でも表向きは平氣な顔を装って、りんごのおしりにかぶりつきました。
すると食べている間に、りんごの断面に星「 Core Star」が現れました。りんごの種は、本当にお星様のように星形に並んでいました。そして思い切って 種ごと芯にかぶりついて、種を噛み砕くと、口一杯にりんごの香りが広がりました。
美味しい!りんごって、こんなに香りがするんだ。夢中になって、あっという間に全部食べてしまいました。
残ったりんごの茎を、クルクルと指で回していると、なんだか無性に誇らしく、勇氣を持ってりんごにかぶりついた自分を褒めてあげたくなりました。
そして、今食べたりんごが愛おしく、そしてそれを食べた自分が愛おしく、りんごの食べ方を教えてくれた友人の笑顔が愛おしく、周りの景色が愛おしく・・・全てのものが愛おしく、朝日の中で輝いて見えました。
普段、りんごは、櫛形に切って食べたり、丸かじりするときは芯を残して食べるもの、と思い込んでいたけれど、いつもと違う方法で食べると、思いがけない発見があるのだと氣づかされました。
もしかしたら、りんごだけでなく、私の中の色んな「思い込み」が、大切なものを見失うことに繋がっているのかもしれない、という心の声が聞こえたように思いました。
そして、物質的には、決して豊かとは言えない友人の生活が、やけに輝いて見えた理由が、少し理解できた氣がしました。
このりんごの食べ方、おすすめです。一度試してみてください。
歯が悪い人や、小さな子供達には、薄く輪切りにして食べさせてあげてください。 櫛形に切ったりんごとは、一味違った美味しさが味わえます。
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