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装丁のあとがき

少し前に二次創作の短編小説を書いた。今日それを豆本にして、自分のホームページに印刷用データを置いた。
もともと一次創作ばかりやっていたけど、二次創作してる方々の楽しく熱中している様子は、オールジャンルの同人イベントで見て憧れていたから、自分もそんな楽しいことをしたくて……特に、無配やネットプリントのようなものを作るのをずっとやりたかった。でも、そこまで熱烈に一作品にはまることがなかったから、別世界のことみたいに思っていた。

ところがこの1年くらい、とある作品にすごく熱中するようになって、ウオーこの萌えをどうすれば!? 何かの形で表現したい! と思うようになった。その結果、小説を書いて小さな折本を作って、自サイトでデータを配布した。満足。

それで、今回作った本の装丁などについて長文で語りたいのだけど、どこに書いたらいいかわからないのでここに。
でもnoteって、あんまり二次創作に関することが投稿されているイメージがない……自分が知らないだけかな。それともここでは詳しく書いたらまずい?
経験が足りないので、そのへんの空気を読めているか心配だ。

とりあえず、元作品の固有名詞はぼかして書いてみることにする。まあこの記事は日記のひとつなのでね!
一応SNSには何のことか書いてあります。同じ趣味の方には、あ〜アレのことをアツく語ってんのかな〜、と思ってくだされば……なんやかんやです(ぼやぼやセンテンス)

今回作った3冊の豆本、こんな感じ。
数年前に設計したペーパークラフトで、プリントを切って折るだけでハードカバー風の豆本が作れるようになっている。A4に印刷すると、高さ5センチくらいの本になる。

白黒の本。小型のはさみと比べるとこれくらい。


組み立て前の状態。これは試作品なのでデザインが少し違います

1枚のプリントに全パーツを収めてペーパークラフトのキットにしているので、本の仕様に制限があり、本文のページ数は14ページで固定となっている。
収録した内容は6000字ほどの短編で、1冊に収まらないので、およそ2000字ごとに3分割して全3巻にしている(キリのいいとこで2000字4000字前後になるように書いた)。ちなみに本文のレイアウトは縦書き24字10行。
ペーパークラフトの図面はホームページで配ってます。利用したい方はお気軽に!


3冊分の表紙はこんなの。

書いた話に傘がめっちゃ出てきて、それがメインテーマになっている。骨が8本の傘で、開くと八角形になる。タイトルも表紙もそんな感じにした。

表紙の八角形の中には、その傘に関係のあるものを抽象化して入れてみた。
1巻には、その傘に付属するドット柄のアイテムを。
2巻にも、その傘に付属するアイテム……というか、特別な必殺技みたいなやつ……変身アイテム? の、なんというか……歯を。
3巻には、傘の内側の骨を。
ああ、ぼかして書くのがムズすぎる!


裏表紙には英題を入れた。

冠詞を入れるか迷った。韻を踏む詩は冠詞を抜いてもいいらしい。

タイトルを「頼り」と「便り」のダブルミーニングに、あと川柳のリズムにしたので、それをなんとか英語にできないかと悩みまくって作った詩。
「親愛なる杖、雨に耐え八重を着よ」みたいな意味で、直訳というより雰囲気訳。英語わからんなりにもリズミカルにまとまって良かった。気に入ってます。


表紙の内側には、ハードカバーの本の表紙内側に貼ってある「きき紙」みたいなパーツを組み込んである。

1巻は細いギザギザ。
2巻は幾何学模様。
3巻は水玉模様。

1巻は話の中に書いている雨の天気、2巻は舞台としている建物の鉄骨。3巻は、キャラが水玉模様の包装紙で手紙を包んでいるという描写をしたので、それをイメージしたもの。
これにはちょっとした遊びがあって、
1巻きき紙の雨→2巻表紙のギザギザの歯
2巻きき紙の鉄骨→3巻表紙の傘の骨
3巻きき紙の水玉模様→1巻表紙のドット柄アイテム
というように、次の巻の表紙に通ずるような模様にしている。
書いた話に再生とか生まれ変わりみたいな話があるので、この遊びは3巻まで行くと1巻に戻る。
こういう遊びを仕込むのが大好き。


今回の本、最初はキャラのイラストで装丁をする予定だった。
だけど頭が小説モードになっていて描く気が起きず、内容がシリアスめに仕上がったのもあって、自分の描くコミック的なイラストよりも抽象的な図形の方がいいなと思い……こうなった。
クリスタでトーンや図形ツールをいじいじして作成しました。時間はかかるけど楽しい作業だったなあ。

二次創作小説の豆本は、そのうちまた作りそう。今回はとある黒い傘のことをめっちゃ書いた話でしたが……とある銀のラッパのことも書きたいんじゃよわしゃ……。
そん時はまたこういう記事も書きます。あ〜今度はアレのことをアツく語ってんのかな〜、と思ってくだされば……なんやかんやです(ぼやぼやエピローグ)