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ウラナランチャ

少し前の頃…昨年までだったかな
いわゆる「裏」モノがちょっとした流行になってましたっけ。

フランチャイズの飲食店や町のレストランや居酒屋。
夏のみ営業のソフトクリームショップまで
元からあったのか必要に迫られたのか
「裏メニュー」らしきものがあって
それが話題になってたことがよくありました。
大抵は、単に盛りの増量で
「メガ盛り」「ギガ盛り」なんて呼び方もしてた。
私がお世話になることはない裏世界ですが
唯一試したといえば地元有名カレー店
「インデアン」の「トッピング全乗せ」でした。
たしか…カツ・ハンバーグ・エビ・チキン・チーズ
にルー3種(ベーシック・シーフード・野菜の混合)
これではライスに届く前におなかいっぱいwww
これは「裏メニュー」というよりも
『オーダーあればできますよ』風でした。

札幌に住んでた頃もそんなお店あったな。
その名も「やきそば屋」っていう焼きそば屋さんです。
そこでは、炒めたのみで味付けのないまま盛り付けた焼きそばを
お客さんはカウンターに並んだいくつかのソースで
自分の好みに味付けして頂くってスタイル。
並から始まって、大盛り、ジャンボ、ミラクルジャンボ…
果ては「信じられねぇ」「死んでもしらねぇ」という
サイズ(?)のもありました。
あれは表に出てたから「裏」メニューじゃないねww
そういう「裏」=増量みたいな概念がいつのまにか
『裏メニュー』にあった気がします。

それらしいのを経験上で言えば
いつか付き合ってた人の実家が居酒屋で、そこへおじゃました時
『普段はメニューに載せないんだけどね…』
と出てきたのがヒグマの刺身。
これぞ『裏メニュー』だと思いましたよ。
あまり私の口に合いませんでしたがw
ずいぶん後になって友人にその時の話をしたら

「そんなの寄生虫だらけだから食べたら死ぬよ!」

だってww それもそうか…
もしその通りなら今、私の見ている世界は
いつからか死後の世界だったのですねw
わりとここも悪くないかw

ちなみにエゾシカは、地元では
ジビエ店でなくともメニューに含まれるお店を探すと
わりと見つかるので「裏」にはなりません。
私のウチでは親戚にハンターの知り合いがいるため
年に数回、知らない間にモモ肉らしき塊が
冷凍庫に放り込まれていることがあります。
脂身が少なくて普通に焼くとけっこう固くなるので
ジンギスカン風にタレヘ漬け込みにして
焼くくらしか試したことがないですよw

「裏」の話から反れますが私は単独山歩き中、尋常ではない物音に驚いて移動したらエゾシカの進路に飛び出したことになって生身で跳ね飛ばされた経験があります。
跳ねられたというより上からエゾシカが落ちてきた感じでしたw
そんな目に遭いたくなければ、いくら山の中とはいえ急な飛び出しはするものではありません。

もうひとつ
古い鉄道の橋脚を見に行ったときに急斜面で滑って転げ落ちたこともありました。
やっと止まったとき、あまりの出来事に笑いが込み上げて、しばらく草まみれでケラケラと笑い転げてたことも今となっては懐かしい思い出です。

裏といえば「裏社会」モノもブームみたいだったです。
マンガにしても映画(そもそもマンガ原作)にしても、雑誌でも裏というか闇社会モノが人気の感じでした。
小さい頃から妖怪や怪談の本が大好きで母の布団にもぐりこんでた私ですが、ホントかどうか知りませんが裏社会には関わりたくないですね。

そんな選択性弱気の私ですけど
実は若気の至りで入れた小さなタトゥーがあります。
この時代、タトゥーは裏でも闇でもありませんが、私は少し後悔しています。

あれは…まだ高校生の頃で
事の始まりは、ある日授業中のメモのやり取りでした。

「今日、どうする?」

「どうでもいいよ。 ヒマだからw」

「いってみたいとこあるんだけど付き合ってくれる?」

「どこ?」

「行ってから教えるw」

「今教えてよ」


こら! 何してる!!!!!

あっ! ぐ…ぐぁぁっ

私の左手から鮮血が噴出しました。
メモ会話に夢中になりすぎた私は先生の接近に気づかず
あわてた拍子に持っていたペンをキャップに戻そうとして
左手の人差し指にペン先を思い切り突き刺したのです。

意外と傷は深く
その傷が癒えてから
私の指には紺色の小さなタトゥーが残りました。
どこか遠い宇宙の星を模したような少しぼやけた点…。

人がこの世に生まれてきた時の姿は
両親の作ったものです。
そこから先は良くも悪くも自分の生き方、それが自分自身の姿を作っていくのです。
体にとって良いものも悪いものも受け入れる自由…それは法に触れない限り誰しもありますが
5年後、10年後、ずっとその先の自分に恥じないように生きていたいものです。

命あってのものだねw