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エリアマネジメント・ザッピング

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エリアマネジメントの記事をまとめて、集合知を作っていきたいと思います。
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#ケースメソッド

いよいよ『エリアマネジメント・ケースメソッド』が出版されます!

エリアマネジメントとは、地域の価値を維持・向上させ、また新たな地域価値を創造するための、市民・事業者・地権者等による絆をもとに行う主体的な取組とその組織、官民連携の仕組みづくりです。 近年、行政だけでなく民間企業や市民が一緒になって、公園、河川敷、まちなかの広場や道路を活用している姿をよく見かけるようになりましたよね。 (写真1)大丸有で実施される路上運動会(2019.5) (写真2 愛知県豊田市駅前にあるとよしば) カフェ、マルシェ、屋外ワーキングなどの活用が見ら

エリアマネジメント・ケースメソッドCase5 株式会社街づくりまんぼう~施設管理から震災復興を経てまちの仕組みづくりへ~

今回は、5月14日に出版された「エリアマネジメント・ケースメソッド 官民連携による地域経営の教科書」の中で、石巻市(Case5:株式会社街づくりまんぼう)のケースについてご紹介します。 なぜ石巻?まず、書籍でみなさんに石巻をご紹介したかった経緯からお話しできればと思います。 石巻市は夫が育った街であり、義理の両親が暮らしていたため私は年に数回訪れていました。その当時は、東北最大のロードサイド型ショッピングモールがオープンしたばかり。帰省の折に中心市街地の散策をすると、人通り

MBA手法から読み解くエリアマネジメント人材学~自分だったらどうする~を開催します

「日本都市計画学会エリアマネジメント人材育成研究会」では、エリアマネジメントを進めていく上で、現場での大きな課題として挙げられている「人材育成」について、地域固有の特性に合わせた担い手を育てる実践知(方法、ノウハウ)を体系化する新たなエリアマネジメントの研究分野を確立し、実践現場で広く役立てていくことを目的に活動しています。 そんな「エリマネ人材育成研究会」が、経営大学院(MBA)で用いられるケースメゾット手法にヒントを得て、これまで行ってきた調査・研究成果や都心部から住宅

エリアマネジメント・ケースメソッドCase7 株式会社ジェイ・スピリット ~自由が丘ブランドに込められた精神を受け継ぐ~

「エリアマネジメント・ケースメソッド 官民連携による地域経営の教科書」のCasa7に掲載されている、自由が丘のまちづくり会社ジェイ・スピリットのケースをご紹介します。 (写真1:東急東横線自由が丘駅前の風景)  みなさんは自由が丘と聞くと何を連想しますか?見た目にも美しいスイーツ?おしゃれな内装の雑貨店?それとも緑豊かな街並みでしょうか。 (写真2:自由が丘を紹介する風景として良く使われる、九品仏川緑道沿いのまちなみ) 自由が丘はそのようなイメージを抱かせるブランド

「エリアマネジメント・ケースメソッド Case1 錦二丁目エリアマネジメント株式会社・Case12 一般社団法人二子玉川エリアマネジメンツ」(葛西)

今回は、愛知県名古屋市中区(Case1:錦二丁目エリアマネジメント株式会社)と東京都世田谷区(Case12:一般社団法人二子玉川エリアマネジメンツ)のケースについて、事例執筆者よりエリアマネジメント事業から生まれるご縁とシナジーについて感じたことを書いてみました。 5/14以降は、ぜひ本に掲載の事例と合わせてお読みいただけると、より他事例でもさまざまな事業と人の関わり方が見えてくると思います。 エリアマネジメントを担う組織形態は、株式会社、一般社団法人、NPO法人、任意団

083.『エリアマネジメント・ケースメソッド 官民連携による地域経営の教科書』保井美樹・泉山塁威・日本都市計画学会・エリアマネジメント人材育成研究会 編著

“本書は、本格的な人口減少時代の都市・地域を官民連携で支える「エリアマネジメント」のユニークな事例を集め、それを推進する組織や仕組みとともに整理したケースブックである。近年、行政だけでなく民間企業や市民が一緒になり、いわゆる官民を超えた連携を通じて、公共的な施設や場の運営を行う取組みが本格化している。道路、公園、図書館など、公共的な都市施設で再整備に向けた取組みが複数セクターの連携のもとで進められ、社会実験として、公共空間を用いたカフェやマルシェなどの活用が進んだり、新たな空

エリアマネジメントの場をどのように開いていくのか (新刊「エリアマネジメント・ケースメソッド」福岡(Case2)と宇部(Case6)のケースから)

今日はわたしが担当した福岡市(Case2:天神明治通り街づくり協議会)と宇部市(Case6:若者クリエイティブコンテナ)のケースに注目します。 特に今回は本編では詳しく触れることができなかった、エリアマネジメントを進めるための場をどのように開いていくのか、という観点で少しだけ思うところを綴ってみたいと思います。 福岡市と宇部市では都市の人口では10倍以上の差があります。 しかしながら、基本的な方法論(メソッド)には違いはないのではないのではと考えています。 それはこれまで東

「エリアマネジメント・ケースメソッド Case13 一般社団法人草薙カルテッド ~既存組織のリ・ビルドでまちを変える~」(堀江佑典) (新刊「エリアマネジメント・ケースメソッド」草薙(Case13)のケースから)

 今回は、静岡市の草薙駅周辺地区(Case13:一般社団法人草薙カルテッド)のケースについて、事例執筆者よりまちづくりの裏側をご紹介したいと思います。 5/14以降は、ぜひ本に掲載の事例と合わせてお読みいただけると、より立体的に「街の姿」が見えてくると思います!  2013年、夏———私が静岡駅から2駅隣のJR草薙駅に初めて降り立ったのは、連日続く猛暑の中でした。 私はまちづくりに関するコンサルタントですので、当然、事前に街の特徴や概況を調べた上で現地に向かいました。