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Rui Kawakami
2022年11月10日 21:02
青い蝶を繰り返し繰り返し吐くおまえの その背が真夜に燐光をはなつ秋日の網戸に掌をゆっくりと押し当ててみる(つよく) ああ 解体されたい!凍蝶の乾いた翅を砕いてゆく素手に 昨夜の方角から硝子の足音が近づいてくる脊髄の先端がじりじりと焦げていく 夕照の輪郭 その曲率に手指をひたすここに私を押し込める疼痛の背筋に爪を置いてみる しろい霧雨が来る爪と肉との間に熱砂を流し込むときにだけ取