佐紀高塚古墳 と 称徳天皇
近鉄西大寺北口から出て奈良ファミリー(←イオン系のショッピングモール)の裏の方を回ると佐紀高塚古墳があります。48代称徳(46代孝謙)天皇陵と言われています。距離としては近鉄平城駅と西大寺駅の真ん中くらい。
この古墳、なかなか雰囲気のいい杜ですが、たぶんほんとの称徳天皇陵ではないっていうのが有力説ですね〜。称徳天皇ゆかりの西大寺の近くだからテキトーに制定されてしまってるきらいがあります。
称徳天皇は教科書的には道教にのめる色狂いで、気に入らない相手にはヒステリックに蔑称つけまくってる、なんかいろいろやばい人みたいな印象をつけられていますが、私個人は全くその見方を支持していません。なんか女帝への人物破壊をやっているだけでは?と歴史編纂の底意を感じます。ほんとに男好きみたいな人が、多妻多夫で重婚再婚の頻発してた時代において、生涯未婚で出産もないとか不自然でないかな〜。現代も、「恋多き女性」のスキャンダルより「潔癖な女性」を男女関係の虚偽情報で貶める人格抹殺のほうが、面白おかしくやられがちな気がするんですが。
私は、称徳さんは例えば道祖王(ふなどおう)や47代淳仁天皇(淡路廃帝)を死に至らしめる対応からも、とてもではないけれど男好きなどではなく、むしろ極端に潔癖で熾烈な人に思えます。ちょっと持統天皇とも似てる気がする。
いずれにせよ、古墳や天皇陵はまだまだ謎が多いですね。宮内庁の治定の学術的根拠の薄弱さ(なさ)とか、研究調査を行わせないのとか、永遠に続けるんでしょうかね。
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