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大学ラグビー2023-2024これからの展望

 どうもオニギリです。ラグビーワールドカップ2023が終わってから2週間。あっという間ですね。
 そんなワールドカップはお構いなしで、日本ラグビーは大学、高校そしてリーグワンは12月開幕と進んでいます。
 今回のオニギリ's eye!!は、中盤戦が終わりここから終盤そして大学選手権と進んでいきますので、大学ラグビーに注目したいと思います。
 それではまず対抗戦グループから!行ってみましょう!

⚫︎対抗戦Aグループ
 対抗戦は、早慶明の伝統校と帝京、筑波、立教、青学、成蹊の8校で今年は戦っています。
 現在の順位表は以下の通り。

(関東ラグビー協会HP参照)

 現在、全勝は明治と帝京の2校。勝ち点で1上回っている明治が1位で、帝京が2位となっています。今季も春から好調な両校。明治は、昨年同様にFWとBKのバランスが良く、昨年から出ているメンバーも多く、去年は4年生が4、5名程度だったので、ほとんど去年と変わらないメンバーです。FWフロントローは毎年揃っています。特に注目は、1年時から試合にも出ていた為房選手で、不動の3番として明治のFWを支えています。機動力もあり、リーグワンでもどこでやるんだろうと将来期待のPRの1人です。そして、毎年190cm台のLOが揃う明治。今年も山本、亀井、田島・・・誰が出てきても制空権に有利なLOが揃い、バックローはレギュラー争いが一番激しいのでは、と思うほどのメンバーも揃います。先日慶應戦に出場していた最上選手はU20日本代表としても活躍していた選手。他にもU20代表には西野、富田、田島、利川、楠田と若いメンバーにもいいメンバーが揃っています。BKは、廣瀬キャプテンを中心に、昨年7’s代表にも選ばれた石田前キャプテンの抜けた穴を一年生のヤングパワー海老澤選手が入ってきました。SHは昨年からレギュラーとして健在の萩原選手に、SOは伊藤選手。CTBには、こちらもU20メンバーでした平は高校時代から体も一回り大きくなり、強みの縦を生かしたプレーとゴールキッカーもできるマルチプレーヤー。その他には、長身の安田、判断力に長ける池戸、縦に強い秋濱などメンバーは揃っています。年代ごとの代表メンバーが揃う明治の歯車が揃ったら脅威なこと間違いなし。
 現在2位は帝京大学。昨年の大学チャンピオンは、春季大会も優勝し、夏合宿でも負けなしであった。しかし、先日行われたJr選手権で明治大学に敗退しました。公式戦では久しぶりの敗戦だったかと思います。試合を見ても、明治同様にFWとBKのバランスがよく、FWもBK並のハンドリングであったり、BKもFW並のサイズやブレイクダウンでのスキルを発揮しており、今年も脅威的な力を発揮しています。FWは江良キャプテンを筆頭に、昨年のメンバーで上杉、奥井、青木、本橋、延原らは、コンタクトやセットプレーでは各々の強みを発揮しています。昨年は、SOに絶対的存在感のあった高本、CTB二村、松山が抜けましたが、今季は井上が春からレギュラーに定着し、CTBにはU20日本代表でキャプテンだった大町、1年生とは思えないような縦の強さ、スピードを見せている上田、昨年から出場しているWTB高本、こちらも1年生WTB青柳、FBはNZ逆輸入の小村と面白いメンバーが揃っています。帝京は、ここまでの戦いを見ても一人一人のスキルと瞬間のスピードが他校よりも一枚上であり、特にコンタクトの部分で波に乗せたら止まりません。今シーズンも帝京の勢いは変わらないでしょう。
 3位は昨年準優勝だった早稲田大学。太田尾監督になられて2年目。昨年よりも激しさを増したイメージです。セットプレーでも帝京と互角に戦えたシーンもあり、昨年よりも帝京との差は縮まっていたものの、後半終盤で3点から縮められず、突き放されてしまった。伊藤キャプテンは、ユーティリティとして試合によってポジションを変えている。帝京戦ではFBであったが、SO、CTBもやれる強みは相手にも脅威でしょう。FWもHO佐藤とLO/No8もできる村田、パンチのあるコンタクトが武器な安恒、親子で赤黒とラインアウトでの中心の池本らを中心に、BKは昨年出ていたSH宮尾はケガでいつ復帰になるか未定、その中で島本、WTBもできる細矢が期待に応えます。U20日本代表にも選ばれた野中はインサイドCTBやSOでの起用中心となるため、ゲームコントロールには欠かせないでしょう。もう1人飛び級でのU20に選ばれたWTB矢崎も伸びのあるランを武器に走りまくる。昨年の悔しさを知るメンバーが多い早稲田は、対抗戦で背中が見えた帝京に対して、大学選手権で再戦したいことでしょう。残りの慶應、明治にまずは勝って、いい状態で選手権に臨みたいところです。
 4位は慶應。初戦で筑波にロスタイム逆転負け、次戦の立教にロスタイム逆転勝ちというスタートで、先日明治との慶明戦は、明治の縦に伝統のタックルが決まらないシーンが続き、後半巻き返したが40-66と敗戦しました。今季より青貫新監督を迎え、自身がこだわっていた伝統のタックルを選手に対しての落とし込みがまだ間に合ってはいない模様だが、虎がどこで暴れてくるか分かりません。明治相手に40点取れる力がある中、タックルが決まるようになれば上位校も侮れない相手となることでしょう。機動力のあるPR岡キャプテンを中心に、BKは高校時代から類稀なる身体能力を持っている山田響、SOでの出場が多いがボールを持って走る機会が増えれば、これもまた面白い。
 5位は、筑波大学。昨年は大学選手権にて、リーグ戦王者の東海大を破って、準決勝帝京大に敗戦。昨年中心となったNo8谷山、SH白栄、SO楢本、CTB淺見、FB高田らがいるのは大きい。今季の対抗戦では帝京、明治、早稲田に敗退。早稲田とは3点差と惜しかったです。残るは立教、青学に勝利すると3位になる可能性も残っており、大学選手権でまたどこに入ってくるか楽しみなチームです。
 6位は立教大学、今季は慶應にあと一歩のところで勝利することができなかったが、上位校との差を徐々に近づいてきています。特に体格差のあったFW陣はウェイト強化で昨年と体つきに変化が見えました。またここ数年、東海大仰星、京都成章、桐蔭学園など全国高校ラグビー上位校出身者が増えてきており、リクルートにも成功しているのも強くなってきた一つです。残りは、筑波、成蹊と2戦残っており、勝敗結果によっては5位の可能性もあるため、大学選手権出場の可能性もあり、楽しみです。
 7位は青山学院と成蹊大学。この2校はまだ勝利しておらず、同率ではありますが上位校との得失点差を見るところ、青山学院がやや抜けていそうです。両校とも対抗戦Bとの入替戦を回避するためには残り2戦勝利することが必須となります。年々レベルが上がってきている対抗戦Aグループに降格せずに残る青山学院と、昨年昇格した成蹊。残り2戦に賭けたいところです。
 対抗戦も終盤に入り明治、帝京、勝敗によっては早稲田の優勝の可能性が残っています。大学選手権を考えると対抗戦1位、2位はシードとなるので、ここに入りたいであろう上位校。残りの試合も激しい戦いが繰り広げられること間違いなしですね。

⚫︎関東大学リーグ戦
 現在リーグ戦5連覇中の東海大、流通経済大、昨年昇格した東洋大、日大、大東文化大、法政大、立正大、今季より昇格した拓殖大の8校です。
 現在の順位表は以下の通りです。

(関東ラグビー協会HP参照)

 現在1位は東海大。ここ数年は、リーグ戦内ではほぼ敵なしと言えるほどのチームですが、昨年は昇格したばかりの東洋大に足をすくわれたり、2年前は日大と引き分けたりと、FWの圧倒的な強さというのが昔に比べて見られませんが、今年はBKが輝いています。谷口キャプテンは、大学1年時から公式戦出場経験があり、今季もチームの大黒柱として牽引。見た目によらず、強い。ボールキャリアーとしても、キャプテンとしての強さをグランド内外で聞きます。そして、高校時代から共に戦ってきたSO武藤、CTB何松、近藤らと息のあったプレーを見せます。武藤はファンタジスタ系ではあるが、DF力が上がってきており、1年次と比べて体も出来てきました。そして注目は1年生外国人のセブンスターである。南アフリカ出身で、No8ヘンドリックスミスと2人で来日してきた。持ち味は、長い脚から飛んでいくロングキック、自陣22mから敵陣22mは余裕でキックします。あとはコントロールが身につけば脅威。そしてDFも良く、長身とは思えない低いタックルをします。まだ1年生だが今後の活躍が期待できそうです。FWも1年時からメンバー入りしているアフオフィナを中心に、HO下江、LO椎名、中山、FL薄田ら昨年から絡んでいるメンバーと長身LO川瀬、推進力のあるNo8大森らがサイズは飛び抜けて大きくはないが、強さはあり、ここに機動力がついてくると対抗戦の壁をぶち破ってくれるに違いありません。
 2位は流通経済大学。最終戦の東海大に勝利すれば1位となります。春季大会では、東海大に21-40で敗戦したが、スクラムでは互角に戦えているシーンもあり、お得意のBKで対抗することができれば勝機はあります。FL原田キャプテンが体を張るプレーをする中で、サイズのあるFW陣がどんどん前に運んでいきます。No8ロケティは191cm/124kgと規格外のサイズであり、まだ2年生。BKも1年生WTBデレナラギと若い外国人選手がのびのびとプレーしています。リーグ戦結果を見ると、僅差での試合を勝っており、点数の取り合いな部分は否めないが、勝ち切ることが非常に重要な要素となっています。監督も今季から内山監督が退任し、池新監督となる1年目。リーグ戦の最終戦で勢いづくかが楽しみです。
 3位は東洋大。昨年、昇格後1部での初戦で、王者東海大に勝利してから1年が経ちました。4年生が多く抜けた穴は大きいが、ヴェラキャプテン中心に長身LOウェストハイゼン、LOチャニングスCTBモリースら外国人選手は揃っています。他にも、昨年から出ているFB石本は、カウンターアタックを得意としています。リーグ戦は、東海、流経、大東に負けて3敗しており、大学選手権出場の3位以内はまだ確定していません。最終戦勝利が必須だが、相手は現在7位の日大。入替戦回避したい相手だけに、激しい一戦となるので注目したいところです。
 4位は法政大学。現在3敗しているが最終戦の結果によっては、3位の可能性もあり、大学選手権に久々出場できるかもしれません。法政といえばタックル、DFのイメージが強いが、ここのところ、走れるランナーが揃ってきており、石岡キャプテンは高校時代から注目のランナーでトライゲッターでああります。今季はFWがいい。上背はないが、どっしりとしたFWが多く特にLO竹部、No8高城はトライの嗅覚もあります。注目はU20日本代表にも選ばれたFL宮下。身体能力が高く、まだ2年生ではあるが今後注目です。スピードと接点の強さ、センスのあるランコースが魅力的。成長してきたら面白いでしょう。低迷していた法政大学ではありますが、フルタイムコーチの星野コーチは、明治大学出身と対抗戦やトップリーグで培ってきたコーチが入ってきたのも大きな成長の要素の一つに感じます。
 5位は、大東文化大。こちらも3敗で3位の可能性、大学選手権の切符の可能性をまだ持っています。最終戦は拓殖大で勝ち点5は必要。勝っても他のチームの結果次第ということで、他力本願ではあるが最終戦に賭けたいところです。今季は、昨年No8だったリサラを3番に転向させました。将来を考えると有効な選択でしょう。スクラムはまだ荒削りなとこはあるものの、フィールドでは要所でトライをするなど今後が楽しみな存在です。CTBハニテレは、キックもできて器用です。トンガ人のイメージが強いが日本人も負けておらず、稲葉キャプテンはSHであるが荒れ狂う猛者たちを素早いパス回しでコントロールする。今季より、酒井新監督となり、スローガンも✕BATSUという面白いスローガンを掲げており、ダメなことを勇気を持ってダメと言えるようにして変えようとポジティブな意味でのスローガンが徐々に浸透しているようで、最終戦はバツではなく、◯にして選手権に向けて◯を増やしていく姿を見ていきたい。
 6位、立正大。こちらも昨年から昇格しており、1部での洗礼を浴びているかのようですが、大東文化とはあと1トライ取れば勝利していた程、上位校へ射程距離に入っていることを感じています。
 7位は、日大。大学内でのトラブルなどニュースで取り上げられる日大ですが、ラグビー部は今季より中野監督が退任し、川松総監督、窪田監督、稲田ヘッドコーチと役職は十分に揃っており、スタッフは充実しています。ただ、新体制となってから結果が振るわず、佐川キャプテンは昨年もFWを牽引したメンバーの1人。セコナイアブル、ジョアぺナコら高校時代から活躍する選手らがいる中で結果が出てないことは辛いところ。最終戦に勝たなければ、入替戦が決まる中、東洋大との一戦にかける。
 8位は拓殖大。今季1部に戻ってきたが、やはり1部と2部の差を感じるかのように結果出ず、辛いところではあるが、入替戦にいい流れを作る上でも最終戦の大東文化に全力を注ぐ。
 リーグ戦も11/25,26が最終戦となります。3位は混戦しており、どこになるのかまだまだわからない状況ではあるものの、ここ数年リーグ戦と対抗戦との差が広がってきている中、リーグ戦のいい勢いを久しぶりに見たいところです。外国人選手が多いリーグ戦の強みをどんどん出していってもらいたい。

⚫︎関西大学ラグビーAリーグ
 関西の雄である京都産業大、天理、同志社、関西学院、近畿、立命館、摂南、関西の8校で戦っています。
 現在の順位表は以下の通りです。

(関西ラグビー協会HP参照)

 現在首位は天理大学、2位は京都産業大学で共に全勝同士、勝ち点差となります。続いて3位関西学院、4位近畿と摂南が並び、6位が立命館、7位が関西大、8位がなんと同志社となっております。3位までが大学選手権出場となるところまだ最終戦まで3位が混戦しそうではある。1位、2位は天理と京産は堅そうだが、最後までわからないのが関西リーグ。関西学院が残り2戦とも負けて、近大が2戦とも勝ち点5ずつ取れば3位の可能性が出てきます。
 京都産業大は、廣瀬監督、元木GMと豪華なスタッフが揃い、それに加えてメンバーが揃っています。FL三木キャプテンはじめLOフナキ、No8ポレオ、U20日本代表のSH土永、高校日本一の経験あるSO吉本らメンバーが揃っている。1年生でLOに抜擢されている石橋は、高校時代も報徳学園で注目されていた選手。身体能力の高さはいうまでもない。関東に負けじと関西も最近レベルが上がっているその筆頭が京都産業大。最後の天理との戦いで変わってくるか。
 続いて天理大は、近年関西で大学日本一を経験した唯一のチーム。SH北條キャプテンは1年時であった、唯一日本一を知っているのが今の4年生である。その経験やアドバンテージは今年まで。この機会をどう活かしていくか。CTBハビリは決勝にも立ち、フィフィタとも出場していました。4年生となったハビリの活躍にも注目したい。
 そして、1敗の関西学院。残り2戦で1勝すれば3位は確定となる。若手が成長しており、No8小林、FB武藤のU20コンビは、代表経験を自信に繋げている。
 4位の近畿大と摂南大。両校共に、ここ数年強かったFWが徐々に戻ってきた。
 6位は立命館。若いメンバーは揃ってきているが、やはりコンタクトで上位校との差が出ている。
 7位は関西大。昇格してから上位に食い込むことが難しいが年々成長を感じているチームの一つ。
 そして現在8位が同志社大学。春は3位だった同志社だけにこの結果には驚いている。ケガ人も含めて出ているのか。このままだと入替戦がほぼ確定的。残り2戦は京都産業大と関西学院大。この2校に勝利して、入替戦を回避したいところだ。
 先ほど書きましたが、関西も成長が著しく特に若い年代は面白いメンバーが揃っています。これからが楽しみです。

 以上が今回のオニギリ's eye!!、2023-2024大学ラグビーの展望について書いてみましたが、いかがでしたでしょうか?
 大学選手権の組み合わせも発表され、どこに入るかで大きくスケジュールも変わってくるので、各校一つでも順位を上げたいところです。今週、来週が大学ラグビーの楽しみの一つ目のヤマとなります。
 みなさん、だいぶ冬らしい季節になりましたが、現地でぜひ大学生の熱い戦いを観戦しませんか?
 さぁ今週もワクワクが止まりません!!

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