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編み物遍歴

最近、「今、編み物が楽しい」と言っていたら、ある人から「いつから編み物をやってたの?」と訊ねられたので、思い出してみようと思います。
全然すごくもないし、やったりやらなかったりですが、見返してみると継続はしていたようです。

1 鎖編み

編み物や洋裁を趣味にする母に教わって、かぎ針を初めて手に持ったのは6歳、小学校1年生でした。それまでは、毛糸の切れ端をもらって「あやとり」をしたり、毛糸玉でままごとをしたりしていた記憶があります。
一つのループにかぎ針を通して、糸を引っかけ、再びループをくぐらせるとループ(鎖)が一つ増えました。それが面白くて、延々と鎖を編みました。
それからは、母にかぎ針編みを教わって、祖母が丸い座布団カバーを編んでいるのを見て、真似したり、全然モノにはならなかったけど、見よう見まねで作ったりしていました。

2 ガーター編みのマフラー

母の棒針を借りて棒針編みにチャレンジしました。たぶん、小学校中学年か高学年。
バブル景気の真っ最中で、女子は彼に「手編みの○○」を送るのが当たり前の時代。「彼に着せたいセーター」とか「彼に送るマフラー」なんてタイトルの編み物本が冬になると大量に書店に並んでいました。モデルは若き日の阿部寛でした。
当然、送る相手はいないので、自分用とか愛用の犬のぬいぐるみに着せる用のマフラーを編みました。

小学生の帽子みたいな黄色の毛糸で、棒針編みで一番簡単な「ガーター編み」を教わって、安いアクリルの毛糸を買ってもらって、マフラーを編みました。が、完成しませんでした・・・・・・
小学生はすぐ飽きます。ファミコンのほうが楽しかったのです。
ちなみに犬のぬいぐるみのマフラーは小さいので完成しました。
以後、小さいものばかり作る人です。

3 バービーのセーター

小学校6年生のときに、バービー人形が女子小学生の間で一斉を風靡しました。(当時はジェニーという名前だったかも・・・・・・)
バービー人形の洋服の作り方の本があって、ドレス、和服、普段着、いろいろ載っていました。その中にニットのセーターやドレスもあったんです。
洋服と違って、セーターは材料が毛糸だけでいいし、編み方もまっすぐ編むだけでとても簡単だったので、よく作りました。

4 ぬいぐるみの手袋

中学生になってからは、愛用の犬のぬいぐるみに、手袋(ミトン)を編んだりしていました。犬の手先の丸みにあわせて、丸くカーブするように編むワザを身につけました。

5 帽子

中学3年生の冬での家庭科の時間、「何をしてもいい」と言われたので、帽子を編んだことがありました。高校受験の前だったので、消化試合的な時間だったのだと思います。
白い毛糸で、頭の形に合わせて丸く編んで、所々に別の色の糸で1段だけ裏編みをして、線のように浮き出るデザインでした。デザインは編み物の本に載っていたものです。

6 ベスト(失敗)

高校生になったころ、初めてベストを編みました。
母に安い毛糸を何個かまとめて買ってもらって、編みました。仕上がりを見てがっかり。前身ごろと後ろ身ごろの大きさが違っていました。段数を数え間違えたのか、編んでいるうちに編む手の力に強弱が付いてしまったのか。前と後ろがうまく合わずに失敗でした。
大物は編むには、相当な時間がかかります。編み上がってから失敗に気づいて、仕方なく編み目をほどくと、ここまで編んだ時間を無にした気がして、結構辛いものです。

7 ミトン

大物は諦めて、小物に戻ります。
指なしの人間の手袋を編むようになりました。

8 指つき手袋

ついに5本指を編み分けられるようになりました。これも高校生のころだったと思います。私、親指と小指が短いので、市販の手袋だと指先が余ってしまうのですが、自分で編むとちょうどいい長さにできるので、とても具合がよかったんです。
ですが、それからしばらくして、裏地にもふもふの布を縫い付けた手袋がお店で並ぶようになり、そちらの暖かさが抜群だったので、自作手袋から遠のきました。

9 一目ゴム編みマフラー

大学時代からはほとんど編み物をやっていませんでした。バイトとか学生生活とか社会人生活に忙しかったからです。
結婚してから、ときどき、夫にマフラーを編みました。嫁が編んだ手編みのマフラーなんて、重いかもと思ったりもしましたが、夫は「暖かい」といって気に入って使っていたようなので、気にしないことにしました。

10 変わり毛糸のマフラー

長い毛足のついた毛糸でマフラーを編むが、一時期編み物界隈でブームになりました。かぎ針でまっすぐ編むだけで、もふもふのマフラーができるというもの。簡単で、すぐできて、様になるというわけです。母とともに、いくつか編みました。

11 かぎ針編みのブランケット

百均で買った毛糸で、かぎ針編みでブランケットを編みました。子どもが生まれて、まとまった時間が取れない中で、コツコツと100cm×80cm程度の大きさまで編みました。
ただ、当時の百均の毛糸は今ほどクオリティがよくなかったので、でき上がったブランケットはずっしり重くて、あまり暖かくなかったんです。今の百均毛糸なら良い物が編めそうなんですが。編み地は素敵だったので、編み図を残しておけばよかった。

しばらく休み

仕事と子どものことが忙しくなり、文章を書いたり、ピアノの発表会にでたり、編み物以外ですごく忙しい時期がずいぶん長く続きました。
ときどき子供のマフラーや自分の手袋などを編見始めては途中で挫折する、その繰り返しの時期がありました。

12 グラニーモチーフのブランケット

コロナ禍の年末に時間を持て余して、たまった余り毛糸の整理もかねて、かぎ針で正方形に編んだもの(グラニーモチーフ)をつなぎ合わせて、ブランケットを作りました。
娘と紅白歌合戦を見ながら、何十枚のモチーフをつなげて、1枚のブランケットに仕上げました。
久しぶりに、時間を大きく使って、それなりに使えるものを作れたと満足。再び編み物の楽しさを思い出しました。

13 ミニ靴下

クリスマスカードに添えて、友人に送りました。
もらってくださってありがとう。

14 自分の靴下

そしてイマココ(現在進行形)
YouTubeで編み方の動画を見つけて、試しに編んでみたらハマりました。動画を見ながら作れるのは、とても分かりやすい。早送りしたり、戻ったりしながら自分のペースで作れます。1本の動画で分からなければ、別の解説動画を探します。日本だけでなく海外のサイトも参考にしながら、編みました。ニッターにも、いい時代です。

15 母の靴下

自分用に編んだ靴下を、実家の母に見せたところ、「私も欲しい」と。母は私と違いセーターやカーディガンなどの大物を編む派。編み機も駆使して編みます。小物の靴下は専門外なので、私に発注が来ました。
2月の母の誕生日に間に合うように、張り切って絶賛編んでいます。

16 娘のアームウォーマー

時間があれば編み物ばかりしている母親を面白がって、娘も発注してくれました。
「長めのアームウォーマーがほしい」とのこと。毛糸を買って待ってくれています。

そんなこんなで、かれこれ編み物歴は40年以上となりました。上達もしないけど、長い間飽きずに続けているもので。まあ、冬限定の趣味なので、実質20年でしょうか。

そろそろ大物が編んでみたいなと思ったりもしています。
20年近く前に「カウチンセーター」を編むのが、編み物界隈で流行りました。
カウチンセーターの詳しい由来は知りませんが、太くて無骨な毛糸をざくざくと編んだ大きなセーターやカーディガンのこと(だと思っています)。トナカイや雪のモチーフやインディアンの伝統柄に似た編み込み模様が入っているのも特徴でした。着れば着るほど、毛糸の編み目が潰れフェルトのようになって、より暖かくなるのだそう。
当時は、全く編めると思えなかったのですが、今ならできそうな気がしています。長く着られるカーディガンを自分で編む。ニッターの夢ですね。
まずは、毛糸と編み図を手に入れることから始めたいなと思います。

私にとっては、これからも一生続ける趣味の一つが編み物です。


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