見出し画像

【独りよがりレビュー】グレーテルのかまど

NHK教育っていつからEテレっていうようになったんでしょうね。
日経新聞のネット版によると、2011年6月からだそうです。もう10年近く前なんですね。知らんかった。

NHKの番組はどれも好きです。
民放のような派手さはないけど、ほっとさせてくれたり、考えさせられたり、想像もしないようなアーティスト同士のコラボを見られたり。

今朝の地元新聞に、このEテレの開始と同じころに始まって10年目を迎えた番組を紹介していました。

グレーテルのかまど

月曜の午後9時から放送しています。
毎週録画して、時間のある時に見ています。

出演するのは、俳優の瀬戸康史くん。
彼は、ヘンゼルとグレーテルの末裔、15代目ヘンゼルというちょっと不思議な設定。彼にはバリバリキャリアウーマンのお姉さん「グレーテル」がいます。忙しく働く姉を癒すため、毎週、姉の希望するお菓子を作ります。
お菓子づくりの相棒は、「かまど」。人間じゃなくて、魔法を使える「かまど」が料理を指南します。かまどの声は、キムラ緑子さん。
優しい関西のおかあちゃんのような語り口の「かまど」と、その息子のような「ヘンゼル」が、息の合ったトークをしながら、お菓子を作ります。

子供の頃に読んだ童話に出てくるお菓子、有名な作家が愛したお菓子、世界のクリスマスやハロウィンで食べられるお菓子、見たこともないような豪華なスイーツから、3時のおやつに食べるような素朴なお菓子まで、世界中のいろんなお菓子を、ヘンゼルこと瀬戸康史くんが作ります。

放送開始当初から、ずっと見続けている番組。
若くてかわいくて、お菓子づくりのいろはも分からなくて、手つきもたどたどしかった瀬戸康史くんが、今では大人の男性の色気を振りまきつつ、慣れた手つきで、あらゆる調理道具を使いこなし、果物を刻み、小麦粉をふるい、バターを混ぜ、生地をこね、生クリームを絞ります。
成長したなあなんて、母目線で見ています。

中学生か高校生の頃に読んだ少女小説(今でいう女子向けのライトノベル)に、幼いころ母を亡くた主人公の女の子が、幼い双子の弟のために、世界のいろんな国のお菓子を作って食べさせるという設定がありました。
ハーブ入りクッキーや、王冠のカードが入ったケーキ、見たこともない国の特別な日のお菓子に、心奪われました。
彼女が言う。
「弟たちが、世界の特別な日のお菓子を食べて、毎日が世界のどこかの特別な日だって知って、ワクワクしてほしい」

毎日が世界のどこかの特別な日

うろ覚えだけど、その言葉が印象的で忘れられないんです。

グレーテルのかまどを見ていると、それをよく思い出します。

たった一つのお菓子が、世界の誰かの特別なお菓子

素朴な水ようかんが、奮発して買うナポレオン・パイが、メロンパンやあんみつが、誰かを励ます食べ物になるんですよね。
ヘンゼルもまた、忙しく働いてお疲れ気味のグレーテルを元気づけるために、お菓子を作り続けているわけですし。

新聞記事によれば、この番組だからとオファーを受ける著名人も多いそう。コンセプトのよさは、こういうところにもつながっているんですね。

忙しくて、まだ見ていないエピソードが溜まってきたので、今夜あたり一気見しようかな。

去年は、BSプレミアムが好きだというnoteを書きました。
こちらもよければ。



サポートいただけると、明日への励みなります。