見出し画像

日曜日記(2021.12.12)~小春日和のRoomy Days

家の周りの空

徳島の冬は風が強い。
そのことを、大人になって、移住してきた友人たちから教わった。
子供のころ、下校中、重石みたいなランドセルを背負っていても、北西の風に強くあおられて、足が前に進まなかった。右、左、右、左と、道路沿いの民家のブロック塀を盾にして、道をジグザグに横断しながら、冷たい風の中を前に進んだ。
後で知ったが、それは向い風を進むヨットと同じ走行らしい。
子供の実践から得る知恵も捨てたもんじゃない。

今日はそんな徳島の強風さえ吹かない、良い天気だった。
小春日和の日曜日記。

1 冬を探しに行く

最近、仕事が忙しく帰りが遅い。
日曜になって、やっと自由に外へ出る時間ができた。

公共施設の垣根にさざんかが咲き乱れていた。

これが、「さざんかだ」と分かったのは、つい数週間前に見たテレビのおかげ。
夏ごろから、Eテレで「趣味の園芸」を見ている。

https://www.shuminoengei.jp/

はじめは、氷川きよしさんの園芸コーナーを目当てに見ていたのだけれど、ほかのコーナーも以前よりずっと分かりやすく、カジュアルになっていて、面白かった。

昔は園芸なんて全く興味がなかったが、なぜか年々、気になる。どんな植物でも枯らす「ブラックハンド」だけど、そんな私の元でも、すくすくと成長してくれる植物がいることに、勇気が湧く。
庭の草むしりが嫌でコンクリートで埋めてしまったことを、激しく後悔している。
子供が巣立ったら、再びコンクリートを少しめくって、四季折々の植物を植えて、庭から眺める植物の表情を楽しめる老後が送りたい、などど思うようになったのは、ステイホームが長いことによる、一時の気の迷いだろうか。

少し歩くと、太陽光発電パネルに出くわす。
地方の農地は担い手不足。耕作放棄地は、手っ取り早い収入源として、こうして太陽光発電パネルの設置場所となり、どんどん緑が失われていく。
味気ない風景が広がる。
私たちが想像するような「豊かな田舎の田園風景」は、なくなっていく。

私も、忙しくサラリーマンをしているので、実家の小さな農地を引き継ぐ自信はない。いずれは、手放さなければならないかもしれない。偉そうなことは言えない。心が痛む。

2 産直で元気を買う


でも、産直に行けば、新鮮な野菜が安く手に入るのは、ここがまだ生産地であることの証拠。(産直の売り上げだけでは生活できないという事実もあるけど)

どうやら、近くにガーベラの生産者さんがいらっしゃるようで、1年中買える。

いつ見ても、元気がでる色とデザイン。
今日は、大輪の品種を買った。
何もできないけれど、せめて地元の野菜を心がけて買おうと思う。

3 シュトーレンを作ってみた

ドイツのクリスマスの食べ物「シュトーレン」
クリスマス前に作って、クリスマスまで少しずつ食べるという風習があるそうだ。クリスマスを待つワクワク感があって、とてもすてきだなと思っていた。
少し前にドライフルーツのラム酒づけを作っておいたことを思い出し、作ってみた。

https://cookpad.com/recipe/5950607

久しぶりにホームベーカリーを引っ張り出してきた。
ホームベーカリーには申し訳ないけど、家の近くのパン屋さんが訪問販売する、天然酵母の素朴なパンがおいしいので、ついついたくさん買ってしまう。おかげで、自宅でパンを焼く機会がめっきり減ってしまった。

ナッツとドライフルーツ以外の材料を投入して、パン生地モードで、スイッチオンして放置。

ピーと終了の音がしてふたを開けると、ふんわりカルダモンとナツメグの香りをさせた生地があらわれた。いい感じやないか。
だが、気づいた。
「ナッツとドライフルーツはどこで入れたらよかったんだ?」
このホームベーカリーは、ナッツの自動投入機能があるので、スイッチを入れる前にナッツを投入する穴に入れておかなくてはならない。久しぶりに使ったので使い方をすっかり忘れていた。
レシピに「ナッツを投入するブザーが鳴ったら入れる」とあったけど、うちのホームベーカリーにはそんなすてきな機能はなかったのだ。なんせ、10年以上前の機種だもの。

あわてて生地を取り出し、ナッツとドライフルーツを手で混ぜ込んだ。見た目は上々だが、大丈夫かな……

二次発酵させてから、180度のオーブンで40分焼いた。

粗熱がとれたら、溶かしバターを塗って粉砂糖を振る。

ずっしりと中身の詰まったパンといった感じ。カルダモンのさわやかな香りがする、シュトーレンができた。
毎日、少しずつ食べて、味の変化を楽しみたい。

4 今週の編み物

Pinterestで、かぎ針編みで作るイチゴのポーチを見つけた。

でも、残念ながら、我が家にピンクの毛糸がなく、あったのは黄色の毛糸。
だから、パイナップルにした。

あめやチョコを数個入れて、持ち歩くのにちょうどいいサイズ。
我ながら気に入っている。自画自賛。

Pinterstのいいところは、世界中のニット画像が見られること。
残念ながらアラビア語やロシア語の解説は全く理解できないけれど、日本にはない、シックな配色を見ているだけでも勉強になる。

さて、作り続けているモチーフ編み。

先週は40枚

今週、58枚になった。

ついに、モチーフ編みに使える毛糸がなくなった。
来週のどこかで調達しにいきたい。何色を追加すればいいかな。

5 冬の寄せ植え

寄せ植え専門店で、ハボタンとパンジーの苗を買った。
花苗の組み合わせに全く自信がなかったので、店の方に選んでもらった。

まるで、バラのようなたたずまいのハボタン。「アカネ」という品種だそう。葉脈にそって紫が濃くなっているのも、かわいい。白いハボタンとのコントラストもいい。
地味で、キャベツのできそこないみたいだと敬遠していたハボタンが、こんなに可愛らしく進化していたとは! 2021年、私のハボタン観が180度変わった。
ここに雪が積もったりしたら、もっと素敵かも。
奥のパンジーは「スイートラブ」品種。春にハボタンが終わっても、このパンジーが大きく育って、初夏まで楽しめるそう。
水やりと肥料、切らさないように大事に育てたい。

いつの間にか、すっかり冬になっている。
でも実は、年末は割と好き。日本中のあちこちで「年内に」とか「休みに入るから」とか言いながら、家事や仕事をたたんでいくのを見ているのが好き。年末の休暇に向かうワクワク感が増幅される気がする。お盆休みやゴールデンウイークにも似た空気があるけど、そこはやっぱり「お正月」という神聖なる日本の一大イベントだからこその空気感がある。
この感じ、共感してもらえるかしらん。

今年の日曜日記もあと2回。来週またお会いしましょう。

日曜日記はマガジンにまとめています。


サポートいただけると、明日への励みなります。