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2017映画『ベイビー・ドライバー』Music Videoのようなクライム・ドラマ

最近運動不足で仕事の飲み会も続いたので、今週末はたっぷり運動をしようと思った。が、朝起きたら、左足の親指の付け根が痛い。原因はわかっているのでここは慌てず、薬を飲み、一日ごろごろすることにする。そして、NetflixのAI(人工知能)が勧める中から映画を観た。それで、掘り出し物があったのがこれ。2017年の、強盗カーチェイスもののクライム・ドラマ。

たぶん、僕が最近、犯罪ドラマばっかり観ているのと、俳優ケビン・スペイシーはHouse of Cardsとかの怪演で好きなのが履歴をしっているAIにはバレていて、この映画がお勧めの上のほうにでてきた。変なタイトルなので、一瞬躊躇したが、観たら大正解、やたらいい感じの音楽が流れる、なかなかよくできた犯罪ドラマだった。人物設定がちょっと変なんだが、役者がいいのか、ドラマ運びのテンポがいいのか、全然気にならず楽しめた。

あらすじ ある日、青年が車内で音楽にノッている間に3人組の男女が銀行に押し入り、その青年の車で逃走する。青年は華麗なドライビングテクニックを見せ、警察は捕まえることに失敗。彼の名はベイビー。仕事中にお気に入りの音楽を聴くことで、集中力と反射神経は極限まで研ぎ澄まし、凄腕のゲッタウェイ・ドライバーに変貌するのだ。ベイビーは幼少時に遭遇した自動車事故の後遺症で酷い耳鳴りに苦しめられており、仕事以外にも音楽を聴くことで耳鳴りから逃れる暮らしをしていた。彼は過去に暗黒街の大物であったドクの車を盗み、その時に生じた損失の穴埋めのために、代償として仕事をやらされている。銀行強盗を終え、穴埋めの仕事が終わりに近づいていた頃、ウェイトレスのデボラと運命的な出会いをする。そんな折、ドクから連絡が入り、凶暴なバッツを中心にしたメンバーでの仕事を命じられる。それを何とか成功させると、損失の穴埋めが終了したことがドクから告げられる。これを機に犯罪の世界から足を洗うべく平穏暮らしを始め、デボラとの仲を深めていたベイビーだったが、デボラと行ったレストランでドクと再会する。ベイビーを気に入っているドクは彼を手放す気はなく、デボラとジョゼフの身の危険を匂わせ、合衆国郵便局の襲撃の仕事を命じる。だが、この仕事はあらゆるものを道連れにして暴走し始める。 (wikiepediaから)

新感覚の、と言うと紋切り型の説明だが、ちょっと変わったスタイリッシュな感じの映画。筋書きは、犯罪ドラマお決まりの、うまくいっていた強盗とかの歯車がどっかで狂って行って、話が暴走して、登場人物はとち狂い、カーチェイスになって、銃撃戦になって、悪役は悪いやつほど主人公を痛めつけるが、対決になって派手に死んでいく。

音楽も、レゲエから、ヒップホップから、舞台のアトランタという南部の土地柄かサムアンドデイブとかのR&Bやら、クイーンやら80年代ロックやらなんでもありででてくるが、うまくできたミュージック・ビデオみたいに決まってるし、かっこいい。選曲のセンスがいい。映像も、色彩が鮮やかなシーンが結構あって綺麗だし、カーチェイスもアトランタの街なかやフリーウェイでドリフトやりまくり、車を捉えるカメラワークも凄い。

主人公役の若者も寡黙な腕利きドライバーのいい感じだしていたし、ケビン・スペイシーも哲学者のような学者のようなでもかなりやばい頭脳犯罪者の役は彼しかできないはまり役。ヒロインも、僕が好きなウィノナ・ライダーの若い頃のような個性あふれる美人女優。強盗犯のワルたちも、J・フォックスを始めとしてすごくいい俳優たちが演じていた。

最後のほうの盛り上がりは、アクション映画定番の、派手な手に汗にぎる、意地をかけた、おとしまえをつける対決。そんなことしてないで、警察くるから早く逃げろよと思うのだが、そこは人命を軽視するようなワルたちは主人公が征伐しないと観客が許さないといったところか。とくになにか人生の深いものを訴えかける映画ではなくて、とてもスタイリッシュでよくできた娯楽映画で、アクションとカーチェイスと音楽が満載。楽しめた。

数年前まで、飛行機で映画をみておもしろいと、SNSに感想を書いて、「My Inflight Movie Critics」(機内映画批評)として5ピーナッツを満点の評価をしていたが、これはさながら5ピーナッツ。お勧め。

ネットでみたから、ピーナッツでもないし、劇場のポップコーンでもないから、なんだろう。足が痛かった原因にちなんで、5プリン体とでもしておこう。

評価: 🍮🍮🍮🍮🍮

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