旅のしおり ゲルマン的きまじめさ
このタイトルの写真、ちょうど1年くらい前に、ドイツのデュッセルドルフに行った際に古い知人の住むアムステルダムまで陸路で訪問した帰りの道筋で撮ったもの。オランダのショッピング・モールのサイン。
つっこみどころは、「Open 363 days」。年中オープンと言いたいのでしょうけど、この2-3日の休みは何?
宗教的なあれで、クリスマスとそのイブは休むとか?なぜ365日と言い切れないのか?それとも何か労働基準法とかで休まないといけないとか?なぞ。この生真面目さは、ちょっとつっこみたくなる。
*
デュッセルドルフは業界展示会があったのだが、都市部人口数十万人の都市に、1週間で延べ15万人が参加するというマンモスなイベントで、この1週間は街中が混雑する。レストランは予約でいっぱいになる。展示会参加者は入場証で電車やバスが乗り放題になる。
空港で帰りの便に乗るのも長蛇の列で一苦労だったが、空港のセキュリティで、また謎な体験。
僕のズボンの前ポケットになにやらはいっているのを見た係員は、指差しながら笑顔を浮かべながら淡々とドイツ語なまりの英語で聞く。
「oh, you have coins for me there, ya? 」(わたしにくれるコイン持ってんの?)
それは展示会の入場証とか切符とかだったので出そうとすると、
「or perhaps some rubbers? hahaha」(それとも、ゴムを携帯?)
いかにもマニュアルを読んでいるような軽口。たぶん、職務熱心なドイツ人で、外国からの訪問客には明るく冗談でもとばしながら接しましょうと職場の朝会で上司に言われて実践しているのか。なぞ。
礼儀として、軽口には、はははと笑顔で返す。あまりおもしろくなくても。
しかし、このゲルマン的きまじめさ、謎ながら、なかなかおもしろい。
そんなイベントも今年はバーチャル開催のみ。ぴえんな年である。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?