【ジャズ】スタンダード「Tangerine」
インスタのフロアというのだろうか、僕のアカウントから見えてくるのを上から開いていたら、この動画が流れてきた。100歳のおじいさんが弾いているという、ジャズ・スタンダード、タンジェリン。渋い。
スタンダードの中では、取り上げられる頻度はそんなに高くないのだろうけれど、この明るいキャバレーちっくなメロディ好きですね。
このビッグバンドの演奏なんて、気が滅入って布団被って寝てしまい時でも、ぱっと明るくなれますね。
曲構成は、ABACの32小節。出だしから、たんじぇりーんと曲名のメロディが特徴的。Bのところでちょっと転調するのがスリリング、Cのところでいかにもこてこてのエモいフレーズがあって、いかにもエンタメ曲というエンディングという感じ。
Cの部分のエモいのは、一瞬マイナーになるところで、ちょっと切ない。たとえれば、毎週楽しみにして観ているテレビドラマがまた来週につづくとなって、エンディングのテーマを聞きながらよかったなあ、また来週となる感じ(変なたとえ)。
唄は、この大御所シナトラで。
歌詞は、イパネマみたいな、超絶美人の娘にあこがれるが振り向いてくれないというようなものか。歌詞に、セニョリータ、カバジェロ、アルゼンチン(これはタンジェリンとの韻か)と中南米テーマなので、想像するに、タンジェリンつまりミカンの褐色の肌のラテン美人を称えた唄で、あこがれるけど連れないなあと終わる。このたぶん20世紀前半のアメリカポップスに一時的はやりなのか、アングロサクソンのアメリカ大衆が、人生を謳歌するラテン美女とか、ピニャコラーダとかの異国情緒にあこがれる歌がヒットしてたりする。そのひとつかな。
ただ、歌詞が意味不明なのは、あこがれの美女が褐色の肌のタンジェリンなのかとおもったら、彼女はイパネマの娘みたいにこちらをみてくれず,、彼女のこころはすべてタンジェリンに、で終わっている。ナルシストということ?それとも、たんにミカン好きの娘だということ?なぞ。
大御所ピアニストが華麗に奏でるのがこれ。
むかし、アルト・サックスのRichie Coleの演奏が明るくて好きでした。それがみつからないので、同じサックスで歌手のライブからがこれ。晩年の演奏か精彩を欠くけれど、音が明るく笑ってコードの上のほうをゆかいに飛び回る彼の持ち味は顕在。後半の掛け合いも楽しい。
これはベースのいまや大御所、90年代はNYのジャズライブに毎週普通にでていて気軽にきけたが、円熟の演奏。不思議な出だしから1分くらいで、ばしっと4ビートになって小気味なたんじぇりーんになる。
お盆休みは、たんじぇりーん、で一休み。 ■
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