【連続小説】スモール・アワーズ・オブ・モーニング(2) 第二章 ソウルマン
屋上でのリハの休憩で、教授ことリード・ギターのダニーが、ブルースうんちくをたれる。
「(この曲ソウルマンは60年代のサム&デイブによるヒット曲。60年代後半は、ベトナム戦争が長引いて市民権運動も高まっていた時代で、この曲は67年のデトロイト暴動の後に書かれている)」
茶色のあご髭をぼりぼり掻いて、ダニーは続ける。
「(共同作詞作曲のヘイズは、その年のデトロイト暴動のニュースをみて、黒人がオーナーの雑貨屋とかで、オーナーたちが目印に外に "Soul" と書いたことでデモ隊