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愛されるよりも愛したいけど、顧客からは信頼されたい

こんにちは、あるです。
みなさんは、顧客と良い信頼関係を築くためにどのようなことをやっていますでしょうか。

私も営業をはじめた当初、「まずは顧客に信頼してもらうことが重要なんだ」「ラポール形成が重要だ」と、よく上司に言われていた記憶があり、当時、自分なりやっていたアクションもありますが、「それって実際どうやるの?」という疑問は常に持っていました。

普段、多くの営業組織のマネージャーやメンバーの方と会話をさせていただく機会があるのですが、ヒアリングスキルの向上と並んで、「顧客信頼の獲得」はよく伺う課題の1つです。

今回は、特に若手営業パーソンが躓きがちな「顧客信頼の獲得」について書いて行こうと思います。

「この春から営業パーソンになった新入社員の方」
「信頼獲得に苦戦している現役営業パーソンの方」
「部下のスキルを向上させたい営業マネージャーの方」
に読んでいただけると嬉しいです。


営業パーソンは3つの基準で判断されている

「顧客信頼を獲得する」ためには、当たり前ですが、「こいつは信頼に値する営業パーソンだな!」と顧客に判断してもらう必要がありますよね。

では、顧客はどのような判断をしているのでしょうか。

このパートは、sairu-sanの記事を参考に、個人的な見解や解釈も含めて、「3つの判断基準」について整理していきたいと思います。

人は「合理的判断」「感情的判断」「無意識的判断」の3つの基準をもって判断を下す

顧客から信頼を得るために営業パーソンがとるべきアクション

合理的判断

  • 自分にとって有益かどうかで判断する

  • 「このサービスは自組織の課題解決に有効そうだ」「この営業マンは自分が知りたい有益な情報を提供してくれる」など、自分にとって有益か、否かで判断するといったイメージです

感情的判断

  • 価値観や権威などから頭でなく心で判断する

  • 「この営業パーソンとは馬が合うな」「この会社の考え方や想いに共感できる」など、仕事観や人生観に共感し、合理的判断ではなく感情、つまりは頭で判断するイメージです

無意識的判断

  • 見た目などから無意識に判断する

  • これは分かりやすいかと思いますが、見た目や振る舞いなどの非言語情報から無意識に判断をしています。例えば、「清潔感のあるスーツを着た容姿端麗な中堅営業」を見た際に、優秀な営業パーソンだと認識してしまうイメージです

顧客によって、比重は異なるかと思いますが、3つの判断基準で信頼するに値するか否かを判断されていると理解しましょう。
1点補足したいのが、この手の話をするときに、「メラビアンの法則(Albert Mehrabian):人の印象は視覚情報55%、聴覚情報38%、話の内容7%という割合で影響を与える」が引き合いに出され、「視覚情報=見た目」「聴覚情報=話し方」が重要で「話の内容」は二の次で語られることが多いですが、みなさんが意思決定される際、話の内容は7%のインパクトしかないでしょうか?
メラビアンの法則は、あくまでも「第一印象」「短期的」といったニュアンスが強いので、顧客から信頼を獲得し、契約を得るためには、合理的・感情的判断も得る必要があり、その上では「話の内容」が最も重要であることは、改めて強く認識しておく必要があります。

信頼獲得に向けた5つのアクション

顧客への解像度を高めよう(合理的判断)

当たり前ですが、まずは事前準備をしっかりしましょう。事前準備で重要なことは、「前提情報の収集」「顧客課題に対する仮説立て」「商談の進行、仮説検証を行うトークスクリプト」だと考えています。
また、これは小手先テクニックですが、事前準備をするだけでなく、事前準備していることを自然にアピールすることも大事ですよね。「事前にHPを拝見しまして、中期経営計画には〇〇と記載されていたと思うのですが」といった会話ができると、それだけでも顧客は「この営業マンは課題を解決してくれそうだな」と思ってくれるはずです。

有益な情報を提供し、専門家として認知を獲得しよう(合理的判断)

本記事で最も伝えたいといっても過言ではないのが、「情報提供をしっかりできている営業パーソンがあまりにも少ないのではないか」と言うことです。
近年「ソリューション営業」「インサイト営業」といった言葉がでてきたことで、まずは傾聴だ、課題をヒアリングすべきだといった風潮が強まっているように感じます。もちろん、それ自体は悪いことだとは思いませんが、ヒアリングの前に、あなたは自社課題を解決してくれそうな営業パーソンとして顧客に認識されていますでしょうか。
まずは、自社サービスでできることを開示し、質の高いQ&A対応で顧客が知りたい情報を提供することで、顧客課題に対する専門家として相談相手に値することを認識してもらいましょう。

期待値を上回る速さでレスをしよう(合理的判断)

これはその名の通りです。1点付け加えるとすれば、電話、メールのレスだけでなく、商談中のレスの速さも重要です。つまり、Q&Aのクオリティ、引き出しの多さです。もちろん全ての質問にその場で返答する必要はありませんが、持ち帰り事項が多くなりすぎると、顧客にお付き合いする合理性を感じてもらえません。
みなさんの組織では、Q&A集はまとめられておりますでしょうか。また、いつでもアウトプットできる状態までトレーニングされていますでしょうか。この部分で、点数を落としている営業や営業組織は意外と多い印象です。

熱意を伝えよう(感情的判断)

結局、最後は熱意が大事、なぜあなたの課題を解決したいのか、どれだけコミットしたいと考えているのか、この部分を顧客に伝えることは非常に重要だと思います。精神論ではないですが、一生懸命な姿勢を示されると、誰しもが悪い気はしませんよね。

見た目を整え、誠実な対応をしよう(無意識的判断)

個人的には「清潔感」と「一貫性」が大切だと考えています。
スーツや髪型、ヒゲ、爪、また仕草や振る舞いも営業パーソンの清潔感につながると思っています。新人研修やマナー本など学習手段はいくつもあるので、マイナスポイントを作らないよう抑えるべきところは抑えましょう。
また、できること、できないことを明確にし、決してウソはつかず、一貫性のある誠実な対応を心がけましょう。これは言うまでもありませんが、特に「ごまかす」「ウソをつく」は一発レッドカードの対象です。

どのように信頼獲得スキルを高めるのか

改めて、本記事では、「顧客がもつ3つの判断基準」「信頼獲得のための5つのアクション」についてまとめました。

信頼獲得スキルを高めるためには、トレーニングによってアクションの質を高める必要がありますが、今回列挙した5つのアクションのうち(もちろんその他にもあると思うが)、みなさんの営業組織ではどの部分に伸び代があると感じたでしょうか。私が営業組織のイネーブルメント支援を行う中においては、「顧客への解像度」「有益な情報提供」「レスの速さ」が伸び代になっている企業様が多いような気がしています。

一見、信頼獲得スキルは、その方が持ち合わせているヒューマンスキルに依存するように思われがちですが、ブレイクダウンして考えていくと、実は、どれも型化しやすい領域(顧客解像度、情報提供、レスの速さ)に伸び代があるのではないかと考えています。

GW明けから現場配属となる新人社員も多いと思いますので、このタイミングで型化に取り組むこともよいかもしれませんね!

ここまでお読みいただきありがとうございました!

ではでは。

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