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二つの目 二つの現実 立体化してもっと深くに

小さい頃から解けない謎があった。
自分は地球に乗っかっていて、その地球は自転しているし、壮大に太陽の周りを公転している。
そんな、圧倒的現実をあまりにも実感できない反面、
目の前の生活の雑雑としたことにほとんどの注意を払っているギャップの大きさが理解できなかった。

脳は、真っ白なメモリーカードのように、生まれてから入力した物事でしか判断できないから
そう思えばそれだけの事なんだけど。
だって、原始人を現代に連れてくれば、片手ポケットで電車を待ちながらスマホだって使いこなせるし、
現代に生まれた赤ん坊を石器時代に送ればマンモス狩りの戦士にもなれるでしょう。

でも、壮大な圧倒的現実と、目の前の現実を繋いでみたかった。

そんなことを考え続けながらなんとか社会人を7年も続けてきたもんだ。
最初は、宇宙やら原子の世界に飛んでいく考えを掴んで、目の前の事務処理やキーボードに着地することが大変だったけど
脳はやはりメモリーカードのようで、慣れると 慣れるもんだ。
社会非適応人間と思っていたけど思うよりも適応できてきたもんだ。

でも、
なんとか そんな感覚を失わまいともがいて働いてきたからこそ、
見え始めた事がある。

二つの目で見るときに、現実が立体化する。
立体化するとは、目の前の現実に倦怠を覚え、疲れ、飽きて、惰性で生きなくなること
現実の裏や根っこにある背景に思いを馳せ 感動する心を失わないこと
生きる意味自体に感動し 人生に希望を灯し続けられること
壮大な現実も理解しながら目の前の現実で行っていくこと
壮大な借景をして、粛々と事務処理を進めること。

センスオブワンダーを著したレイチェルカーソンの言いたかったことはそこら辺の事なのではないか

センスオブワンダー=神秘さや不思議さに目を見はる感性
この感性は、やがて大人になるとやってくる倦怠と幻滅、わたしたちが自然という力の源泉から遠ざかること、つまらない人工的なものに夢中になることなどに対する、変わらぬ解毒剤になるのです。

でもね、
僕はワンダーのセンスでは、満足できない。
センスからもっと深く入って実体を掴みたい。
神秘的な香りが何から発されているのか。香りだけじゃ満足できない。
秘めた神を知りたかった。自然の摂理を理解したかった。演出者の意見を聞いてみたかった。

それを分かって生きている、世界って面白い。

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