『選択の時代』歴史学者ハラリ教授インタビューより

ハラリ教授のインタビューがANNNewsのyoutubeチャンネルにUPされていました。

その内容のこれからの時代に対する洞察がとても参考になりましたので、自己整理も含めて順不同で抜粋しながら振り返ってみます。

現代社会の危機

まず、現代社会の危機について以下のようなポイントで話されていました。

新型コロナ

歴史的に見れば感染症は珍しくない。しかしその対策として、ロックダウンなどグローバル化と逆行的な動きが、今後最悪な結果をもたらす可能性がある。そしてグローバルなリーダーシップも、行動計画もなかったし、未だにそれがない。それによって人類が自己中心的になってしまえば、人類はこの先、戦争と競争だけになってしまう。世界がさらに分断されれば新たな世界大戦が勃発するかもしれない。

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監視システム

今は歴史上初めてテクノロジーが”行動の監視”だけではなく、体の内側に入り込み感情や思考まで監視する。これは独裁者が常に夢見ていたこと。
テクノロジーは良い目的のために活用することも出来るが、監視システムやAIは人類史上最悪の独裁政権を引き起こす可能性もある。

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強権的政治

独裁主義は一人が発言するだけで事が決まり、例えば国全体のロックダウンもでき、より効率的な気がする。しかしそこには問題があり、この世に完璧な人はおらず誰でも間違いを犯すという点。独裁主義では政権を交代させることが難しく、これは大惨事をもたらす。

環境問題

これは最も深刻な問題の一つ。もし誤った決断をして、必要な出資をせず、必要な変革も起こさなければ、人類や地球上の大半の動物に危機的な結果を招く。

これらに対して、我々がいま考えるべきことは何なのでしょうか。


現代において考えるべき争点

環境問題やテクノロジーの問題などいまだ解決が出来ていない問題が多い中で、現代社会についてハラリ教授は以下のように述べていました。

争点は民主主義や独裁主義ではなく、グローバルな協力。世の中の問題は一国で解決できるレベルのものだけではない。例えばある国が独裁政権で温室効果ガスの排出をゼロにできたとしても問題は解決しないし、気候変動のせいである国が完全に滅びたとしても解決はしない。だから国の体制の問題ではなく、いかに国同士が協力できるかどうかが大事。
現在のコロナの時代は”選択の時代”。人類は甚大な危機に直面し、難しい決断を下さなければならない。対立に進む方向を選ぶのか、協力を選ぶのか。今後数か月、あるいは数年後の私たちの選択によって、どのような未来を私たちや子孫が享受できるのかが決まる。

そしてハラリ教授は、これからの未来についてこのように語っています。

ハラリ教授が考える20年後

歴史的に見て今の時代の面白いところは、歴史上初めて20年後、世界がどうなるのか誰も予測できないことだと思う。例えば昔は、農業を営んでいれば子供に田植えを教えるだろうし、貴族階級や戦士なら、子供に乗馬や弓を射る方法を教えたと思う。なぜなら20年後も必要だから。
しかし今は全く予測が出来ない。20年後、雇用状況、軍隊、家族構成などがどうなっているのか。唯一確かなことは、世界はきょうより大きく変わっていること。変化の速度が加速していくこと。だから次の世代の若者に最も必要なスキルは柔軟性。


私たちが取るべき選択

ここまでを通して分かることは、現代社会が大きな分岐点にあることだと感じました。

・分断社会、グローバル化社会
・独裁主義、民主主義
・監視社会、テクノロジーの活用
・環境問題
・予測不可能な未来社会

など、人類全体が重大な選択肢を迫られているように感じました。

その上で私は下記のような未来を望んでいますし、多くの人がそうだと思っています。

・分断ではなく、協調
・独裁ではなく、民主
・テクノロジーの、より良い方向への活用
グローバルな協力による、環境問題の解決
柔軟性のある、未来社会への対応

しかし、言うは易く行うは難しということわざ通り、それを実現することはとても困難です。だからこそハラリ教授ほどの人物でも、明確な打開策を打ち出せていません。

では、何をどのようにすれば我々はそんな未来を手にすることが出来るのでしょうか。私たち個人にやれることは何もないのでしょうか。ただ一部の人間たちが作る秩序に従うことしかできず、ただ待ち続けるしかできないのでしょうか。


私たちは逃げ切れない世代

待ち続けるだけの選択肢もありかもしれません。しかし私はどうしてもその選択では、よりよい未来を構築できると思えません。なぜならいまこの瞬間ですら力ある多くの人たちが、本当に人類全体の未来のための選択をできるとは思えないからです。

これは彼らが問題というわけではなく、ホモサピエンスという生物種の限界でもあると思います。なぜなら生物は例外ないなく自己保存の本能が刷り込まれています。ですからどうしでも自分個人や、自分の身近な人々の利益を優先的に考えてしまい、人類全体の未来を思考することは簡単ではありません。

しかし我々世代はそれとは少し異なります。なぜなら幼少期から、環境問題をはじめとした現代社会の未来を憂いた多くの情報に触れ、AIの進化を中心とした自分たちの生存の危機を肌で感じているからです。

そもそも人類全体が協力してこの危機を乗り越えなければ、自分たち個人の未来すらも危うく、自分たちがこの危機から逃げきることが出来ないことが分かり、いやおうなしにこれらの問題の当事者となるしかないからです。


人間の変化を要求

そんな危機的未来に対して私が出している結論は「人間そのものが変わるしかない」ということです。

これまで人類は多くの進化発展を生み出してきましたが、それらは全て「人間以外の変化」によって生み出してきました。

しかし、テクノロジーの進化によって人間は大きな力を持ってしまい、それらが暴走した結果が現代社会が陥っている危機であると感じています。

だからこれからどれだけ素晴らしいテクノロジーが生まれたとしても、どれだけ素晴らしい政治体制が生まれたとしても、結局は人間そのものが変わらければ、同じことを繰り返してしまうだけだと思います。

なので人類がこの危機的現状を突破するための唯一の道は人間そのものが変わることであり、それはホモサピエンスという生物種そのものの進化しかないと思います。


「人間」に対する答えが必要な時代

ではそんな進化はどのように起こるのでしょうか。これまで進化できなかったホモサピエンスがなぜ進化することが出来るのでしょうか。

その為には「人間が変化できなかった原因」と「人間」そのものに対する規定を明確にする必要があります。

全世界の誰もが納得できる人間に対する定義
人間がこれまで変化できなかった根本原因

これらが明確になった時に、私たち人類は大きなパラダイムシフトが起こり、この危機的状況を突破できると思います。

そして、そこに対する答えを見出し26年間かけてそれを人類誰もが共有できるように体系化してきた人物が令和哲学者ノジェスさんです。そんな彼が見出した”0=∞=1”という数式は、こんな人類全体の危機的状況を突破する大きなカギになることは間違いありません。

ぜひ下記動画などみてみてください。


おわりに

いかがでしたでしょうか。

ハラリ教授の発言は、とても的確に私たちの生きる時代を整理されており、まさに私たちは大きな選択を迫られているように感じました。

そんな中で私はその突破口を「人間そのものの変化」に見出しており、それを可能にする唯一の突破口はノジェスさんが見出した「0=∞=1」にあると確信しています。

このように現代は一人一人に「あなたはどんな選択をするのか」と要求しています。この記事もそんな皆さんの選択の参考になれば幸いです。

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