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新SES企業の「単価評価制度」および「案件選択制度」について

新SES企業の特徴は、「単価評価制度」と「案件選択制度」です。

「単価評価制度」は、クライアントに請求する単価を基準に報酬(月給、賞与、昇給)が決まる仕組みです。従来のSES企業では、報酬はエンジニアの年齢、勤続年数、会社の業績など複数の要素を考慮して決定されていましたが、この新制度では単価が報酬の基準となるため、エンジニアの個々の能力や経験が重視され、公平な給与評価制度となります。

「案件選択制度」は、エンジニアが自身で参画するプロジェクトを選ぶことができる仕組みです。従来のSES企業では、案件の決定は会社が主導して行っており、エンジニア自身が選択する余地はあまりありませんでした。しかし、この制度では、エンジニアは自らの希望に沿った業務内容や勤務形態を選ぶことができ、より自由度の高い働き方が可能となります。

つまり、単価評価制度と案件選択制度は、エンジニアにとって公平な評価制度であり、キャリア形成においても非常に魅力的な制度です。

しかし、これらの制度が効果を発揮するためには、基礎となる「単価」と「案件の質」が重要です。単価そのものが安ければ、いくら単価評価制度を採用して高還元を謳っても、給与は低いままです。また、案件選択制度を採用していても、選べる案件が質の低いものであれば、スキルアップにはつながりません。

実際、新SES企業の多くは3次、4次、5次、n次と商流が深いレーンでビジネスを展開しています。新SES企業の平均単価は一説によれば55万円前後とされ、業界の平均65万円よりも10万円低い単価となっています。

中抜き再委託された低い単価を基準に報酬が決まるため、いくら高還元でも、新SES企業の平均年収は400万円台であり、従来型のSES企業の平均年収よりも低い水準です。

このような状況であれば、教育体制が整い、キャリア・スキルアップの道筋が整っている従来型のSES企業に勤める方が、エンジニアにとっては収入面でもキャリア形成面でも最適だといえます。

重要なのは制度そのものではなく、その制度によってもたらされるメリットです。

SES企業に転職する際は、よくよく調べて、慎重に企業を選択することをおすすめします。

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