読書会 第5回 正しさとは

「正しい」とは何か? / 武田邦彦

出版社:小学館 
評価:★★★★☆


「価値観は人それぞれ」とよく耳にしますよね?
育った環境や交流関係、立場や状況でも変わりますが人間社会だけではなく他の生物、地球、宇宙全体の規模で視野を広げた場合、人はどう進んでいけばいいのか悩むことがあります。

そういったことを考えないことは悪ではないけど、せめて個人として正しくありたいとか相手の状況を受け止めるうえでこの本を手にしました。

大事な箇所をまとめましたが、できれば皆が1度目を通す事をお薦めします。
頭がスッキリするのでコミュニケーションがとりやすくなったり、悩まなくていい事を悩まずやりたい事を思いっきりできるようなる書籍だと思いますよ!


■正しいとは

利己的な正しさ、利他的な正しさがあり、専門家、物理的な正しさなど解釈や立場が異なると正しさもかわる。

①利己的な正しさ
「頭脳的方法」 ヨーロッパの学問で利他的正しさに転換する

「錯覚的方法」 日本の空気的事実を積み重ねる

「暴力的方法」 アメリカ的暴力で正しさに転換する

②利他的な正しさ(4つの正義と基準)

・神(宗教)
 自分達で何が正しいかきめられないから

・偉人(道徳)
 道徳的な立派な人

・論理(相手)
 自分ではなく、他人(社会)にあわせる基準が他人 

・法律
 多くの国が法治国家の現代社会となっている


例:医師の場合は「命」研究者は「真理」

■3つの原則

①科学は人類の複利(幸福や利益)に貢献しなければならず、化学の発明を兵器として利用してはいけない

②生物は同一種で殺し合うのは自然の法則に反するので紛争を戦争で解決してはいけない

③理性は利己的な正しさと利他的な正しさに転換できる。何が正しいか考える時に過剰に理性にいぞんしてはいけない

■考える脳と受け入れる脳

考える脳:今まで通り自分の考えを追求

受け入れ脳:自分の意見と同じかは関係なく、とことん人の話をきく
たくさんの考え方、正しさを受け入れるということは、それだけ自分の人生が結果的に2倍3倍に広がる

■正しさを理解したその後の行動3パターン

①言い訳のスキルを磨く
間違ったとしても正しいと言い抜ける事で我が身を守る方法 

②人格を磨く
教育、学問で人格を高め高い判断力と精神力で「正義」を守る正攻法

③心で動く
人間らしい心、他人の苦しみのわかる心を持つ
自分の名誉やお金を捨て「良心」から正義を守るため最も単純に正しい事を守る方法

■メモ
・ひとつの考えにこだわると人は不幸になる
・正義は人の数ほどあるが組織ごとにも存在する
・意味のない争いを避けるため上司と部下、監督と選手、親と子、先生と生徒など役割分担で「仮の正しさが」必要
・正しさの底部は真理と正義を愛すること
・優しく親切に聞こえお金がもらえるようなことで人は騙される



【補足】

人が人として、他の生物や環境と共存して生きる上で本当に大切な事ってなんだろう

何度も同じ過ちを繰り返して個人の欲求を優先して他人と自分を比較し、優越をつけて暮らす人間

その場しのぎのゴリ押しで1日がおわり、喉元すぎてあつさを忘れ気がつけば歳をとっている
去年も今年も前に進まずその場で足踏みをして来年もまた...

完璧など目指すのではなく、0か100でもなく、白でも黒もなく

せめて自分がどうあるべきか思考し行動に移すことが大事なのではないかなと。

結果としてその波紋が広がり、より良い未来に繋がるのではないかと思って毎日を過ごしています

僕はこの本を読んで「誰と」どういった「場所や環境」に身を置くか明確になり前に進みやすくなりました!

読記:Jantenna


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